第1 一般概要事業及び活動報告

Ⅰ 法人の状況

今年度法人の状況は、茅ヶ崎市児童クラブ指定管理者として申請した管理運営体制の仕上げと、平成29年度からの4年間の指定管理者の選定に向けての取組みが主な活動です。 平成28年度は、3月16日に開催した『平成28年4月からの組織変革についての全体会議』から始まりました。

平成29年度から4年間の『茅ヶ崎市児童クラブ指定管理者』の選定に向けた最初の活動は、5月21日・22日に開催したオフサイトワークショップ「子どもたち・保護者の方たちの要望に応えるためにどうすればよいか?」をテーマに、小田原箱根商工会議所、箱根高原ホテルでのコーディネーター8名と事務局3名で『利用者アンケート(3年分)』の分析から始めました。このワークショップで得た課題で、解決を優先する事項は、「保護者とのコミュニケーション」と「指導員の言動・態度の改善」の2点でした。

指定管理者申請PJは、6月13日から始めました。この会議の目的は、
・当会に関わるすべての人の思いを込めた申請書を作成する。
・ブロックコーディネーターが「想い」を込めたメッセージを策定し、相手を「動かす」プレゼンテーションを習得する。
の2点です。
プロジェクトは、過年度提出した申請書から見える「優先課題」の定義や「真因仮説」の究明、法人の成り立ち、事業の意義の明確化、事業を成功させるための特定化等、事業計画書作成のための準備を進めていきました。 7月11日募集要項が公開され、市内を5ブロックに分割し、公募3ブロックと非公募2ブロックで募集され、7月22日事業者向け説明会の開催、8月3日から5日までが応募書類の受付期間となるスケジュールであることも判りました。

申請書作成に向け7月12日の指定管理申請PJで意識合わせを行い、事業計画書の作成を開始しました。募集要項で提案が求められた事項は、
・職員の配置について
・地域の特性を考慮した保育について
・小学校ふれあいプラザとの連携について
・地域との連携について
・学齢に応じた保育サービスの提供について
の5点です。
事業計画書を作成していくうえで、「地域の特性を考慮した保育」や「地域との連携」の2点で検討や分析を行っていくと、学区ごとにある児童クラブが地域との繋がりをあまり持たずに運営され、我々の強みではないことも判ってきました。このPJが申請書を作り上げていくうえで、『法人の使命(ミッション)』と『ありたい姿(ビジョン)』を明示できたことは、一つの成果だと考えています。

8月5日に公募3ブロック、非公募2ブロックの申請書を提出しました。
非公募2ブロックについては、選定委員会委員より8月16日付で「茅ヶ崎市指定管理者選定等委員会委員による事前意見について(通知)」があり、これらの意見や質疑等をプレゼンテーションに反映するように指示がありました。
8月23日に全てのブロックの面接審査に、コーディネーター4名と事務局2名で臨みました。審査結果については、9月1日付で「茅ヶ崎市指定管理者選定等委員会委員における審査結果について(通知)」を貰い、公募3ブロックの全ての「指定管理者の候補者」となった通知を受け、9月議会で承認され引き続き全児童クラブの運営をできる事が確定しました。

平成16年法人設立時の市内18児童クラブの保護者会に所属する保護者の願いである『市内同一のサービスの提供』は、市内同一育成料・入所事務取扱基準、市内同一の運用手引き等で一定程度達成できているため、今後は、『市内で多様な保育の提供』の実現に向けて議論し、方向性を確認していきたいと考えています。『多様な保育』の実現は、指定管理者指定申請書で提案を要求された『地域の特性を考慮した保育』『地域との連携』『学齢に応じた保育サービスの提供』で検討提案した内容に手がかりがあると考えます。

Ⅱ 事業の状況

1 業務の状況

①放課後健全育成事業(児童クラブ)
今年度の児童クラブの運営は、茅ヶ崎市内全児童クラブを一括運営する最終年度です。 組織体制と各役職の周知は、3月16日に開催した『平成28年4月からの組織変革についての全体会議』で全職員に行いました。組織変革の目的は、
・「子どもたちの幸せにさらに貢献する組織になる」
・「職員自身もさらにワクワクできる組織になる」
の2つです。
今年度は、市内を8ブロックに分け「ブロックコーディネーター」を正式に配属しました。 ブロックコーディネーターの指名は、常勤職員で投票による選定を参考にしました。選定結果を理事会で承認し正式に配属させました。
今年度からブロックを超えた横のつながりをつくり、係の中で企画提案・実行・成功体験をすることにより、職員のワクワクとスキルアップを図ることを目的とした、常勤職員で組織する『係』も設けました。設けた係は、図書係、おやつ係、行事係、研修係、広報係、交流事業係、子育てサポート係の7つの係です。今年度は活動内容だけを提示し活動して貰いました。
今年度新規に開設したクラブは、今宿・鶴嶺児童クラブと松浪第2児童クラブです。この二つの児童クラブは避難路の確保がいまだできていません。6月に市議会の各会派に、この件で面談の申し入れを行い、面談の予約が取れた各会派に現状を説明しました。

現在入所事務が適正かつ円滑に実施することを目的に、『茅ヶ崎市児童クラブ入所事務取扱基準』が設けられています。第一次選考は12月末日までに提出された申請書について、1月末日に決定します。第二次選考は、翌年1月1日から3月15日までに提出された申請書について、3月末日に決定します。この間に、1月に入所決定した児童のキャンセルが毎年市内全体で50件ほど発生し、3月末日まで児童数が決定できません。
低学年から優先して入所決定を出し、待機児童数が増加している最近の状況では、高学年でも待機することに異議を唱える保護者が出てきました。

『保護者の要望に応えるためにはどうしたらよいか?』をテーマに、9月17日常勤職員32名でワークショップを開催し、保護者アンケートの結果を分析し、解決策を見出し、来年度の事業計画書に反映する作業を行いました。優先課題として「指導員に関しての不満」「保育内容に関しての不満」「児童クラブのルール等に関しての不満」「おやつに関しての不満」の解決策をまとめ、「すぐに実行できることは各クラブが積極的に取り組む」こととしました。

9月28日全体会議を開催し、全職員に向け「指定管理者応募プレゼンテーション」を行い、9月17日開催したワークショップについても報告を行いました。「ミッション」「ビジョン」について、「地域に愛されるには」についてもグループディスカッションを行い、平成29年度に向けた「よりよい組織」になるための下地づくりを行いました。

10月15日利用者アンケート報告会「こどもたちのさらなる幸せのために!皆様のお声を聞かせてください!」を開催しました。利用者アンケート集計結果の報告と改善計画(案)を報告しました。改善案は、要望の多かった「気象警報発令時の児童クラブの対応」は「原則開所」、「保育内容の充実(学習フォロー)」は「保育の一環として必要としている児童のサポートを行う」、「土曜日、長期休暇時の開所時間」は「8時前に施設内に受け入れ、8時から保育開始」の改善案を提案、次年度事業計画に反映し実行していくことを発表しました。

②放課後児童健全育成事業 モデル事業
モデル事業の最終年度は、昨年同様に事務局がある東海岸南2丁目のビルで主に開催しました。今年度は、新しく開設した今宿・鶴嶺児童クラブ内に長期休暇対策事業用の今宿教室を開催できるスペースが確保されました。

ⅰ 広域児童クラブ
平成26年度より3年間実施した広域児童クラブの運営を振り返ると、高学年専用としての児童クラブの運営は現在の施設では成り立たないと考えています。「広域児童クラブ」としての位置づけは、児童クラブの低学年化により、児童クラブを必要とする『高学年児童の居場所』として、「小学校区の縛りを設けない、専用スペースのある高学年児童を受け入れられる児童クラブ」の存在意義はあると考えます。

ⅱ 長期休暇対策事業
新たに開設した今宿教室は、スプリングスクールの開催期間が実質2日と短く申し込み児童が少ないため、サマースクールからの使用となりました。
スプリングスクールでは、NTTドコモによる「スマホ・ケータイ安全教室」、季節を感じ茅ヶ崎の地域を知ることを目的とした「清水谷探検」は、あいにくの天候により別プログラムに変更しました。 サマースクールは、農業体験、調理体験、科学教室、トッパンメディアプリンテック東京座間工場の見学、㈱カプコン「お仕事と算数の関係を学ぼう」等のプログラムを実施しました。別途申し込み制でのプログラム「サーフィン体験」「海岸生物観察会」は、キャンセル待ちが出るほどの申し込みがあったため、来年度の開催に向け関係機関と調整を行いながら検討していく考えです。
ウィンタースクールは、毎年人気の「おもちつき」、保護者から好評な「書初め教室」、映像作成体験、JICAシニアボランティア講座、百人一首の講座、新春クッキング講座等のプログラムを実施しました。
年度末開催のスプリングスクールは『食』をテーマに開催し、日清オイリオ横浜磯子事業場 工場見学、石田牧場の体験活動、子どもたちで班ごとにメニューを作り、買い出しを行い、調理体験を実施しました。

ⅲ 放課後児童の交流事業
今年度は職員によるクラフト教室、体験教室、NPO法人かながわ子ども教室による科学教室、地域のボランティアの方による工作教室を開催した他、新たに茅ヶ崎セフティ・コミュニティアマチュア無線クラブによる体験教室「電子オルゴール作り」や地域のボランティア講師による「茶道教室」、茅ヶ崎助産師会によるいのちの教室「おへそのひみつ」等、全20教室、23回開催しました。
28年度児童クラブ利用者アンケートより交流事業の認知度の低さが明確になったことから、「一斉メール配信システム」を利用し児童クラブに在籍している児童の保護者向けにお知らせメールの配信を1月から開始しました。
また、開催場所が遠い地域(茅ヶ崎市北側の地域)からの参加が少ないこと、アンケートからも近隣での開催の要望があったことから、平成29年1月28日にいのちの教室「おへそのひみつ」を茅ヶ崎市今宿・鶴嶺児童クラブで開催しました。近隣のクラブ(今宿、鶴嶺、浜之郷)の土曜保育の児童も参加しての開催となり、参加した児童の保護者より「仕事で連れていくことができない為、参加をあきらめていたので、参加できてよかった」というご意見がありました。土曜日も就労している保護者は多く、近隣で開催することで児童が参加できる環境が整うことも分かりました。

③保育園事業
放課後健全育成事業の安定的な職員の確保のために設置した、事業所内保育園は2年目を迎えました。今年度は、保育内容、行事の計画・実施も安定し、5月の「こいのぼり会」に始まり、「七夕会」「夏のプール遊び」「遠足」「クリスマス会」年明けの「豆まき会」3月の「ひなまつり会」まで、季節の行事、伝承行事に楽しんで参加、触れ合うことができました。園外行事の茅ヶ崎公園への遠足では、戸外でのおやつ、広い公園内の大きな遊具に、子どもたちの笑顔があふれました。保護者参加の行事として、「おやつ試食会」には多くの保護者が参加し、当園の栄養士の説明を聞きながら、子どもたちと一緒に、手作りおやつを試食、好評であったと同時に、園、子どもたちの食育への関心の高さが窺えました。

④教育事業(学研)
東海岸教室は「子どもたちに学ぶ喜びを 自信を 生きる力を」という学研教室の理念のもと、「基礎学力の定着を図る」「自学自習の態度や能力の育成」「個々の子どもの学力や能力、適性に応じた無学年方式の学習」「楽しく生き生きとした学びを大切にする」の4つの指導方針に基づき、学研教材を用いて学習を指導しました。個々の学力にあった教材を用意し、算数と国語は同じ教材を2回学習することで基礎学力の定着を図りました。教室学習日以外の家庭学習では、毎日各教科1枚ずつの宿題を出しました。こつこつと地道な学習ですが、課題をこなしている子どもの成績は着実に上がったことを感じています。  子どもたちの学習内容の定着状況を把握し、教室指導へフィードバックする目的の学研主催のテストを、希望者を対象に年間で3回実施しました。基礎学力に加えて、活用力・表現力・思考力に対応するテストである「学研統一テスト(9月実施)」、教室指導における基礎学力(漢字・計算)の定着度を確認するテストである「漢字力・計算活用力テスト(10月実施)」、一年間の総まとめテストである「全国共通テスト(2月)」の3回です。
また、定期的に保護者面談を行い、テストの結果や日頃の教室の学習の様子と今後の課題、家庭での様子や宿題についてなどを話し合い、学力向上の連携と関係性の強化を図りました。

2 利用児童の状況

①放課後児童健全育成事業
平成28年度茅ヶ崎市児童クラブの定員1,540名に1,425名の児童が登録されました。

放課後児童健全育成事業 モデル事業
ⅰ 広域児童クラブ
平成28年度の広域児童クラブの定員40名に、低学年20名、高学年18名 合計38名の児童が登録されました。
ⅱ 長期休暇対策事業
長期休暇対策事業に出席している児童は、今年度も茅ヶ崎駅周辺と南側の学区の児童が多い傾向は変わりません。今年度は、学区延べ人数で比較すると南側20名増、北側17名増、私学等4名減、合計33名の延べ人数の増加がありました。学年別では、4年生13名増、5年生9名増、6年生11名増でした。今年度は、台風9号の発生で警報が発令され閉所1日がありました。8月祝日の山の日は、キャンプの参加者は出席していました。
ⅲ 放課後児童の交流事業
一年を通して2回目の開催で、交流事業の形が見えてきた年でした。クラフト教室、工作教室、体験教室のなかでは、参加し成果物があり、保護者の目にも子どもたちの体験が目に見えるような内容の教室に参加者が多く、編み物や裁縫のプラグラムは、定員超で受け入れました。3年生からと制限しても、保護者の方達は子どもたちに体験させたく申し込みがあり、余裕があれば受け入れました。学年別の参加人数は、2~4年生で全体の74.2%でしたので、学齢による制限は特になくてもいいと思います。

③保育園事
2年目を迎え一年を通して運営ができましたが、まだまだ地域での認知度は低いように思います。それでも今年度は、0歳児1名、1歳児6名、2歳児3名で合計10名の在籍園児数からのスタートでした。5~6月は8名に減り、10~11月は11名と増えましたが、年度末の3月は0歳児2名、1歳児5名、2歳児3名で合計10名の利用で今年度を終了しました。

④教育事業
東海岸南教室の生徒数については、無料体験や夏の特別教室を体験した生徒からの入会があり、今年度は6名が新会員となりました。平成27年10月の開室以来、地域にも少しずつ認知され始め、徐々に生徒数が増えてきました。しかしながら、まだまだ認知度は低く、問い合わせが少ないという現状があります。広告を見て興味を持たれた保護者が、学研の教室検索を通してHPにアクセスすると推測されます。今後も募集広告及びHPの定期的な更新と内部充実を図ることが重要だと考えます。

3 職員の状況

児童クラブ
今年度児童クラブに従事する支援員は、常勤職員42名、パート職員88名でスタートしています。育児休暇中だった1名は、8月に短時間職員として職場復帰し、8月中はサマースクールの担当、9月からはクラブ職員として勤務しました。今年度中に採用した職員は、常勤職員7名、短時間職員1名でした。また、今年度中に退職した職員は9名で、理由は出産1名、嘱託職員の契約満了1名、自己都合7名です。自己都合7名のうち5名は、就業規則に違反している可能性がある者等、働き方に問題があり何度か話し合いのうえ、退職に至った職員です。
26年度~28年度の3年間で21名の職員が退職しています。退職した9名は、過年度からの就業規則に違反している可能性がある者等、働き方に問題があり注意指導し、話し合いを重ねた職員です。1名は健康面に不安があり、法人がうまく対応できなかったため退職に至りました。結婚・出産で退職した職員は5名で、処遇の不満や業務内容が合わなかった等思われる職員は6名でした。
茅ヶ崎市児童クラブの一括運営の指定管理者として選定された付帯意見「より効率的かつ効果的な運営が図られるよう、法人の体制も含めて市と十分協議しながら事業を進める」ことが求められました。これまで進めてきた、就業規則に違反している可能性がある職員に対する対応はこのためのもので、結果として離職率が高くなってしまったと考えています。職員一人ひとりの「想い」が伝わる「よりよい組織」になるためのやむを得ない対応だったとも考えています。
経験の浅い職員のスキルアップや改善を要する職員の是正を目的に育成担当の職員を設け、対象となった職員の育成結果は、対象となった年齢が若い職員とは比較的良好の関係を築くことができ、育成担当の目標はある程度達成できていると考えます。対象となった職員が、社会経験や子育て経験のある等一定年齢より上の職員には、一年以上となる期間の育成には、保育感の違い等が原因とした新たな職員間の問題が起こる場合がありました。

②保育園
今年度保育園に従事する職員は、常勤職員2名、常勤的非常勤職員2名、パート職員5名の合計9名でスタートしています。職種の構成は、保育士5名、栄養士1名、調理員2名、事務員1名です。昨年8月開園時の職員でしたが、職員の定着がまだできず、安定した職員の確保に課題がある状態です。年度末3月の職員の状況は、常勤職員3名、パート職員5名、派遣パート職員1名で、構成は保育士6名、栄養士1名、調理員1名、事務員1名の合計9名で人数に変わりはありませんが、開園当時からの職員は4名の状況です。

4 運営の状況

① 児童クラブの管理業務
今年度は、事故報告書から管理業務の状況を報告します。事故の報告書は、全国で統一された様式で報告しています。当法人では、茅ヶ崎市に提出する報告書とは別に「事故内容 補足」を別途作成しています。この報告書(事故内容 補足)で区分された「傷病・賠償・物損・労災・その他」に分類された事故の件数を報告すると、傷病35件、物損41件、労災7件、その他2件で合計85件の事故が報告されています。児童の傷病の内訳は、骨折8件、捻挫3件、打撲8件、裂傷11件、その他3件になります。児童の骨折8件の内訳は、転倒4件、打撲1件、落下1件、車両と接触1件、その他1件です。傷病の学年別では、1年生14件、2年生5件、3年生12件になります。
物損41件は、児童が起因とするものは13件、その他経年劣化等が起因するものが28件になります。

②財務状況
平成28年度法人全体の収益は、441,461,694円(児童クラブ事業385,958,352円、モデル事業32,567,647円、保育園事業22,366,135円、教育事業569,560円)でした。
法人全体の費用は、428,723,590円[事業費389,917,097円(人件費286,739,043円、その他事業経費103,178,054円)、管理費38,806,493円(人件費22,944,468円、その他管理費15,862,025円)]で、当期経常増減額は12,738,104円になりました。固定資産除却損1円を減算し、当期一般正味財産増減額は12,738,103円になりました。一般正味財産期首残高17,862,959円と合計した正味財産期末残高は30,601,062円になり次年度に繰り越されます。
事業毎の正味財産増減額は、児童クラブ事業15,533,293円、モデル事業は精算するため収益費用差額なし、保育園事業は△2,684,407円、教育事業は△110,782円となり、他会計からの借り入れ振替額2,384,434円を繰り入れ、保育園事業の正味財産増減額△684,407円、教育事業の正味財産増減額273,652円としました。
最近の職員の採用状況は、新卒者の採用が増えています。この法人に魅力を感じ応募、採用された職員たちが、引き続き勤務し長期勤続を促進しなければと考えます。 現在の退職後の所得保障は、『特定退職金共済』を利用し、年額36,000円を積み立ていますが、十年勤務しても360,000円以下の金額しか積み立てができません。今年度は、退職積立金として、これまで積み立てた金額と同額を積み立てました。 長く勤務してくれた職員の退職後についても、法人として考えていかなければと考えます。退職金規定等の制定を検討し、公平な対応をしていく考えです。

第2 管理業務の状況

1 役員等

第12回定期総会(平成28年6月26日開催)において、理事7名、監事2名が再任されました。
6月30日付で1名が任期満了で退任しました。

2 会議

(1)総会
本年度の総会を以下の通り開催しました。
・第12回定期総会
 ⅰ 開 催 日 平成28年6月26日(日)
 ⅱ 場所 ちがさき学童保育の会 事務局 2階ホール
 ⅲ 議決事項
  第1号議案 平成27年度事業報告承認に関する件
  第2号議案 平成27年度決算報告承認に関する件
  第3号議案 役員の選任に関する件
  第4号議案 平成28年度経営方針(案)及びクラブ運営方針(案)承認に 関する件
  第5号議案 平成28年度事業計画(案)承認に関する件
  第6号議案 平成28年度予算(案)承認に関する件

(2)理事会
本年度の理事会を、別表13のとおり開催しました。

3 事務局
平成29年3月31日現在における事務局については、職員4名、パート職員8名で構成し、経理業務・登記業務・申請業務等の管理業務及び職員の労務事務、各児童クラブ等の管理・支援業務等を行いました。

第3 事業の状況

1 放課後健全育成事業に関する事業

① 放課後健全育成事業
○内容
日時:通年
内容:児童の健全育成
場所:市内19学校区
対象者数:19小学校区在籍児童とし、受益対象者延16,123名
支出額:367,799,795円
○事業の成果
保護者が就労等により昼間家庭にいない小学校児童の授業終了後、適切な遊び及び生活の場を与え、その健全な育成を図ることができました。

② 職員の研修に関する事業
○内容
日時:通年
内容:関連団体等の研修に参加
場所:関連団体等の施設
対象者数:職員延1,106名
支出額:2,825,265円
○事業の成果
職員を対象に、別表9に示す受講状況のとおり関連団体主催の研修や講師を招いて基本的な知識を習得させる自主研修を企画しました。また、神奈川県主催の「放課後児童支援員認定資格研修」は、今年度職員50名が受講し資格を取得しました。児童クラブは、働く職員(支援員)の資質と専門的な知識や技術に大きく左右されます。市内の児童クラブ職員一律に知識と技術を身につけさせ、児童クラブの均質化のために実施しました。

2 放課後健全育成事業 モデル事業

① 広域児童クラブの管理運営
○内容
日時:通年
内容:高学年児童の健全育成
場所:南地区児童クラブ
従事者数:常勤職員1名、パート職員2名 対象者数  茅ヶ崎・東海岸小学校区在籍児童とし、受益対象者延454名
支出額:16,691,147円
○事業の成果
モデル事業としての広域児童クラブは、1年目低学年2名、高学年14名の合計16名、2年目低学年8名、高学年16名の合計24名、3年目低学年20名、高学年18名の合計38名の構成となりました。当初、高学年専用の児童クラブとしてのモデル事業であったが、最終年度の状況は、通常の児童クラブと変わらない人数構成になりました。

② 長期休暇対策事業
○内容
日時:スプリングスクール  平成28年4月1日(金)~4月4日(月)
   サマースクール    平成28年7月21日(木)~8月30日(火)
   ウィンタースクール  平成28年12月24日(土)~1月7日(土)
   スプリングスクール  平成29年3月27日(月)~3月31日(金)
内容:高学年児童の健全育成
場所:東海岸教室:茅ケ崎市東海岸南二丁目6-14 長尾ビル
   今宿 教室:茅ヶ崎市今宿1224-1 今宿・鶴嶺児童クラブ内
従事者数:常勤職員1名(サマースクールのみ2名)、パート職員20名
対象者:茅ヶ崎市内に在住する小学校4年生~6年生
支出額:15,335,737円
○事業の成果
市内の半数近くの児童クラブで待機児童が発生していることから、今後も長期休暇時の児童の利用増加があると考えます。サマースクールは年々参加者が増加し人数が多いことから、児童同士の交流や仲間づくりが難しくなる傾向が見えます。今後は、グループワークを取り入れる等の子どもたちの居場所づくりにも力を入れる必要があると考えます。

③ 放課後児童の交流事業
○内容
日時:平成28年4月~平成29年3月の土曜日
内容:小学生が継続して参加できる交流会
場所:東海岸教室:茅ケ崎市東海岸南二丁目6-14 長尾ビル
   今宿 教室:茅ヶ崎市今宿1224-1 今宿・鶴嶺児童クラブ内
従事者数:NPO法人かながわ子ども教室及び地域のボランティア講師等
対象者:茅ヶ崎市内に在住する小学生
支出額:340,763円
○事業の成果
今宿教室の初めての開催は、茅ヶ崎助産師会に協力していただき「いのちの学習(おへそのひみつ)」を開催しました。近くの学区からの応募がありましたが、応募による参加人数は少なく、近隣の児童クラブの参加を受け入れました。 科学教室、工作教室、体験教室等東海岸教室で原則開催してきましたが、各学区の児童クラブで土曜日に開催してみる等、開催場所の工夫も実施してみる必要があると考えます。今後は地域資源を活用し、地域に根差したイベントの企画ができるよう地域の団体を中心にネットワーク作りを進めていきたいと考えます。

3 保育園に関する事業

①小規模型事業所内保育所「かもめ保育園」の運営
○内容
日時:通年
内容:職員の子ども及び地域の子どもの保育
場所:茅ケ崎市東海岸南二丁目6-14 長尾ビル
対象者数:職員の子ども1名、地域の子ども10名
支出額:25,050,542円
○事業の成果
作品展示週間、子どもたちが一年間月毎に制作してきた作品を保育室内に展示し、子どもたち一人ひとりの成長を感じてもらう機会となりました。今後は、保護者のニーズにこたえ、クラス別懇談会の実施や地域とも関わりが持てる行事の検討も行っていきたいと考えます。  

4 教育に関する事業

①学研教室の運営
○内容
日時:通年
内容:幼児・小学生向けの国語・算数学習の提供
場所:茅ケ崎市東海岸南二丁目6-14 長尾ビル
対象者:職員及び地域の児童
支出額:680,342円
○事業の成果
通常の教室学習の他、学習したことを活用してできるゲームを取り入れ、子どもたちにその楽しさを感じることのできる活動を今後も取り組んでいこうと考えています。