平成16年度運営方針

平成16年度(2004年) 経営方針及びクラブ運営方針
 
 1.目的
学童保育は児童福祉法に基づき、保護者が労働等により昼間家庭にいない、小学校に就学している児童の育成及び指導に努め、適切な遊びと生活の場を保障し、その健全な育成を図ることを目的とします。
 
 2.基本的な視点
[1] こどもは、まず人間としての生命の尊厳、人格の尊重、平和と安全が保障されたなかで人間らしく生きるなど、基本的な人権が守られ(憲法第25条)、「人として尊ばれる」(児童憲章)ことが必要です。
[2] 子どもの人権や権利を保障するためには、すべての子どもに関わる活動・施設・機関・行政等は、常に「子どもの最善の利益」が第一義的に考慮されなければなりません。(子どもの権利条約第3条)
[3] 学童保育は家庭と共同の子育てを尊重し、一人一人の児童が安心感と信頼感を持って活動できるよう、豊かな感性と愛情を持って保育を推進しなければなりません。
[4] 保育を取り巻く環境の変化に対応して、家庭、学校、地域との連携を図りながら、学童クラブの保育の特性を活かし、地域の子育て支援ネットワークづくりの一翼を担う社会的役割が必要となっています。
 
 3.保育目標
子どもたちの豊かな人間性を育みながら、楽しく生き生きとした生活を送れるようにします。
 
こんな子どもに育ってほしい
・仲間を大切にし、協力しあう子ども
・自分の思いを伝え、人の思いを聞ける子ども
・からだを思いっきりつかって遊ぶ子ども
・自然や生命の大切さがわかり豊かな感性を持つ子ども
・基本的な生活を身につけ手助けのできる子ども
 
 4.生活づくり
学童保育は、子どもたちにとって放課後及び学校休業日(春・夏・秋・冬休み・土曜日)に、保護者がいない家庭に代わる生活の場です。したがって、安定した毎日の生活が保障されなければなりません。
 
子どもの安定した生活とは
・一人一人が大切にされる生活づくりを行なうこと
・自分の思いを伝え、人の思いを聞ける子ども
・毎日の継続した生活を行なうこと
・安心出来る集団生活を行なうこと
 
[1] 生活
学童保育は、子どもたちが学校から様々な思いを抱えて帰ってきます。そこがホッとできる場所で、信頼できる大人(指導員)がいて、一人一人の思いを受け止めてくれる場所です。子どもたちが健全な社会生活を営む上で必要な生活力と知恵が育つように援助することも大切です。子どもにとって数々の生活体験そのものが大切な学びの機会です。宿題・自習といった学習活動は、下校時間や保護者の考え方を考慮し、工夫する必要があります。
[2] 遊び
遊びは子どもたち一人一人が心の底から楽しめ、夢中になって取り組めるものです。子どもは、遊びの中で様々な心と体の経験を通して充実感を感じ、自信を身に付けていきます。また、遊びの集団の中で、自分が認められることで他の仲間を認め、大切にしていくことができるようになります。
[3] おやつ
昼食から夕食までの時間が長くなりがちな学童の子どもたちにとって、おやつは大切なエネルギーの補給・捕食の役割りを持っています。友達といっしょに食べる楽しみを感じたり、準備や片付けなどをすることにより、自立への援助の役割りも果たしています。子どもたちの体調や栄養面に配慮しながら衛生的環境の中で安全に心がけます。
 
 5.健康管理と安全確保
[1] 入所時は、健康面やその他配慮すだけ正確に把握をしておくこと。
[2] 出欠の確認および所在の確認と対応を行なうこと。
[3] 視診による子どもの心身状態を把握し、必要な対処をすること。
[4] 学童保育への行き帰りおよび学童保育での生活の安全に配慮すること。
[5] 施設・設備の安全点検と安全措置を日常的に行なうこと。また衛生上必要な措置を講じること。
[6] 防災のための避難訓練などを実施し、非常災害発生時の対策を講じること。また、日ごろから避難訓練実施や避難場所を周知しておくこと。
[7] 緊急時の連絡体制を整備するとともに、そまた、必要な救急用品を備えること。
[8] 台風・地震等による非常時および休校・授業短縮時の場合は学校・保護者との連絡を取り、待機・帰宅等の対応については児童の安全に対し万全を期すること。
 
 6.学校・地域との連携
[1] 学校
学校や学童保育での生活を相互に伝え合い連携をはかること。
[2] その他
地域の運営委員・児童委員・自治会など地域との連携をはかること。
福祉事務所・児童相談所・保健所などの児童福祉施設との連携をはかること。
必要に応じて警察や医療機関などとの連携をはかること。