平成18年度事業報告

第1:一般概要 第2:管理業務の状況 第3:事業の状況

第1:一般概要
 (1)事業報告
平成18年度は、これまで保護者会で運営されていた浜之郷小学校区の児童クラブを、当法人が指定管理者に選定され、市内18小学校区のうち15クラブの運営でスタートした。また今年度は、7月の小和田小学校区、10月の松浪・緑が浜小学校区の三ヶ所の児童クラブが、年度途中に運営形態が委託事業から指定管理者制度に移行している。また、来年度公設の建物を使用開始する茅ヶ崎小学校区・東海岸小学校区の児童クラブの、指定管理者にも選定された。

事業の実施にあたって事務管理業務は、5月から育成料等の収納業務が口座振替になり、現金で集金する従来の方法から、職員や保護者会を通さずに育成料の収納業務ができるようになり、現金の取扱いが日常のクラブで使用する現金のみになった。また、コンビニエンスストアでも育成料の納入ができるようになっている。おやつ代の徴収についても保護者会で管理していたものを、今年度から集金業務も育成料と同時に収納し、おやつの現金管理についても事務局で全てが管理できるようになった。クラブに配属されている常勤指導員は原則『防火管理責任者』『食品衛生管理者』の研修を受け、クラブについても保健所の『食品提供施設』として登録がなされた。

保育業務については、こども達が生活するクラブの一日のスケジュールが市内全体で標準化統一された。おやつの食材購入は、これまでクラブ近隣の商店等に業務内で購入していたが、食品の安全管理、購入業務の負担軽減等の目的で、食材納入業者がクラブに前日に配達するように試行し、来年度より本格導入するようになっている。こども達の安全な生活を100%保障できることが望まれるが、怪我等の事故が添付資料の如く発生している。子どもの安全な生活を100%保障できるような体制づくりを目指すようにしなければならない。

職員の採用については、面接後体験保育を行い採用決定の合否の判断をしていたが、客観的な判断に基づく仮採用決定ができるように、採用試験と適性検査を実施することになった。常勤職員の採用、非常勤職員から常勤職員への登用についても、同様の採用試験の実施をするようになった。職員の資質向上については自主研修の充実、外部研修等に積極的に参加するように努めているが、制度として確立ができていない。また、人事評価を適切に行えるようにするべきであるが、現在の事業実施状況でいえば若く将来を託したい職員を雇用しても、永く勤務できるような待遇面で充実した環境にすることができていないのが現状である。今後は、各クラブに配属される保育にあたる職員の適切な配置が基準どおり効率よくなされているか検証し、無駄なコストが生じないよう適切な運用方法を確立する必要もある。事業の推進にあっては、業務体制の充実を図るとともに、一層の効率的かつ、適切な運営に努めた。

 (2)活動報告
平成16年10月に市内18小学校区の学童保育所(放課後児童健全育成事業)を運営するために設立したNPO法人も、3回目の定期総会を迎えることができた。
茅ヶ崎市の学童保育所は、当法人が現在18小学校学区のうち15小学校区15児童クラブの経営及び運営を行っている。茅ヶ崎市の学童保育は、これまで補助事業として行われてきたが、平成10年4月に法制化され、平成12年度より茅ヶ崎市の委託事業として行われるようになり、『茅ヶ崎市児童クラブ条例』も制定している。これ以降茅ヶ崎市は、施設の公設化を進め、これまで以上の関わりを持つようになった。近年は利用する児童も増加し、条例第9条の『但し書き』を準用し、小学6年生まで利用対象児童として容認し、人数に応じた『委託料』も支給されてきた。今年度は、茅ヶ崎市から『施設の定員』や『利用対象児童』、第2クラブ設置基準等の提案があり、2007年度の新入所児童から、原則1~3年生が対象児童になり、条例で決められた制度どおりの内容になる。(別表1参照

当法人は、これまで同様に小学6年生までを利用対象児童とすることを望んでいる。これは近年の児童を巻き込んだ犯罪等が増加していることが一番の要因で、子どもを学童保育に通わせる保護者は、『労働等により昼間家庭にいない』世帯の保護者であることから、地域の安全が低下している現在、学童保育の需要は増加傾向にある。その為にも、必要とする小学生全員が利用対象児童として認められるように、条例改正も視野に入れて今後活動を行っていこうと考えている。

平成17年6月に神奈川県学童保育連絡協議会から、事業に専念するために脱退し、これといった運動は行われずにきているが、今後の状況や経営・運営等も概ね安定してきていること、これまで多くの保護者が関わりや関心をもつように努力してきたが、今後もこの安定した状況を、低下させることなく維持し続けるためには、新しい利用者である保護者や職員である指導員の力を、運動体としてこの法人に注がれ続けるシステムを創り上げなければいけない時期にきている。今後は、組織の面では不十分な体制を、運動体としての側面も充実させながら、地域との連携、後援組織の確立、公益性のある団体として発展していくように、学童保育運動を行いながら創り上げる必要がある。

 第2:管理業務の状況
 1 役員等
(1)第2回定期総会(平成18年5月28日開催)において本日付で理事10名を再任し、12名退任、13名が各々就任した。
(2)臨時総会(平成18年9月9日開催)において本日付で理事1名が退任し、理事3名が就任した。
 
 2 会議
 (1)総会
本年度の総会を、以下のとおり開催した。
①第2回定期総会 
ⅰ 開 催 日 平成18年5月28日(日)
Ⅱ 場  所 茅ヶ崎市青少年会館2Fホール
ⅲ 議決事項
   第一号議案:2005年度事業報告承認に関する件
   第二号議案:2005年度収支決算報告承認に関する件
   第三号議案:役員の選任に関する件
   第四号議案:2006年度経営方針及びクラブ運営方針承認に関する件
   第五号議案:2006年度事業計画承認に関する件
   第六号議案:2006年度収支予算承認に関する件
②臨時総会 
ⅰ 開 催 日 平成18年9月9日(土)
Ⅱ 場  所 茅ヶ崎市青少年会館 研修室
ⅲ 議決事項 議 案  理事交代に関する件
③臨時総会 
ⅰ 開 催 日 平成19年1月13日(土)
Ⅱ 場  所 茅ヶ崎市青少年会館 研修室
ⅲ 議決事項 議 案  定款変更に関する件
 
 (2)会長会議
市内18クラブの保護者会会長と正副理事長・監事で、クラブの運営に係る課題や法人の組織体制の確立等に向け、今年度は4回開催した。
 
 (3)正副理事長会議
正副理事長会議については、正副理事長及び監事が出席し、各問題事項への対応協議や理事会の審議協議事項について話し合い、理事会及び会長会議の1週間前に原則開催し、今年度は13回開催した。
 
 (4)理事会
本年度の理事会を、別表2のとおり開催した。
 
 (5)委員会
委員会については、各副理事長が委員長を務め、総務委員会、財務委員会、労務人事委員会、保育委員会を理事等で組織し、理事会の審議協議事項を事前に検討報告し、必要に応じ開催した。
 
 (6)その他
平成18年9月20日(水)事務局において、市長と正副理事長及び監事が出席し『懇談会』を開催した。

 3 事務局
平成19年3月31日現在における事務局については、常勤職員1名、非常勤職員4名で構成し、経理業務・登記業務・申請業務等の管理業務を行った。
 
 4 登記事項
平成18年4月20日 理事(2名解任)変更登記
平成18年6月9日 理事(10名重任、13名就任、12名退任)及び資産総額変更登記
平成18年10月16日 理事(3名就任、1名辞任)及び理事住所変更登記
 
 5 申請、届出事項
平成18年 4月18日 茅ヶ崎市法人市民税の減免申請 提出
平成18年 4月  日 小和田児童クラブ 指定管理者  応募
平成18年 7月 8日 社会保険被保険者報酬月額算定基礎届 提出
平成18年 7月  日 松浪・緑が浜児童クラブ指定管理者  応募
平成18年 8月 9日 社会保険被保険者賞与支払届 提出
平成18年 8月11日 藤沢税務署 事業内容等についてのお尋ね 提出
平成18年11月21日 神奈川県 給食施設報告書申請 提出
平成18年12月 1日 藤沢税務署 電子申告・納税等開始届 提出
平成18年12月15日 社会保険被保険者賞与支払届 提出
平成19年 1月31日 平成18年分給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表 提出
平成19年 2月20日 茅ヶ崎市後援名義使用申請(19年度運動会)提出
平成19年 3月14日 茅ヶ崎市特定退職金共済掛け金補助金申請 提出
平成19年 3月28日 市体育施設優先予約申請(19年度運動会) 提出
平成19年 1月29日 神奈川県 定款変更(19年4月3日認証)
平成19年 2月14日 神奈川県 役員変更届け(監事辞任)

 6 契約に関する事項
平成18年 4月 1日 委託業務契約(13クラブ)
平成18年 4月 1日 基本協定/年度協定締結(浜之郷児童クラブ)
平成18年 4月 1日 基本協定/年度協定締結(小出児童クラブ)
平成18年 4月 1日 総合警備保障㈱ 警備業務委託(浜之郷児童クラブ)
平成18年 4月 1日 職員雇用契約(常勤18名、非常勤92名、事務局5名)
平成18年 4月13日 ヤフー㈱他(BB SOHOサービス契約)
平成18年 4月28日 ウィルコム㈱ (年間契約)
平成18年 6月29日 基本協定締結(小和田児童クラブ)
平成18年 6月30日 年度協定締結(小和田児童クラブ)
平成18年 8月21日 駐車場契約(松浪・緑が浜児童クラブ)
平成18年 9月 7日 店舗賃貸借契約(事務局)
平成18年 9月 8日 UFJニコス㈱ 収納事務委託契約
平成18年 9月30日 基本協定/年度協定締結(緑が浜児童クラブ)
平成18年 9月30日 基本協定/年度協定締結(松浪児童クラブ)
平成18年10月27日 賃貸借契約(おおぞらクラブ)
平成19年 1月30日 クッキング・デポ契約(タイヘイ㈱)
平成19年 3月19日 株式会社損保ジャパン 火災保険(わんぱく・おひさま)
平成19年 3月29日 東京海上日動火災保険株式会社 傷害保険
平成19年 3月29日 東京海上日動火災保険株式会社 賠償責任保険
平成19年 3月29日 東京海上日動火災保険株式会社 身元信用保険
平成19年 3月31日 業務委託内容の確認(梅田児童クラブ)

 第3 事業の状況
 1 放課後児童健全育成事業
①内容
・日時:通年
・内容:児童の健全育成
・場所:市内15小学校区
・従事者人数:職員110人(常勤21名、非常勤89名)
・対象者:15小学校区在籍児とし、受益対象者705名
・支出額:172,036,105円
 
②事業の成果
児童に対し、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校児童に授業の終了後に適切な遊び及び生活の場を与え、その健全な育成を図ることができた。
 
 2 放課後児童の交流親睦事業
①内容
・日時:平成18年12月9日(土)
・内容:運動会
・場所:茅ヶ崎市総合体育館
・従事者人数:市内児童クラブ指導員及び当法人職員59名
・支出額:176,854円
 
②事業の成果
児童及び保護者等744名(児童377名、未就学児童59名、保護者308名)参加のもと実施し、市内18児童クラブの交流と親睦を図ることができた。
 
 3 職員の研修に関する事業
①内容
・日時:通年
・内容:関連団体等の研修に参加
・場所:関連団体の施設
・参加者人数:市内児童クラブ指導員及び当法人職員延405名
・支出額:1,097,000円
 
②事業の成果
職員を対象に、(財)児童健全育成推進財団、茅ヶ崎市、全国学童保育連絡協議会、神奈川県学童保育連絡協議会等主催の研修会に参加した。毎週水曜日には自主研修も開催し職員の資質向上に努めた。(別表3)
 
 4 市民啓発及び広報に関する事業
①内容
・日時:4月23日、11月3日
・内容:市民まつり、ふれあいまつりに参加
・場所:茅ヶ崎市中央公園
・対象者:市民
・支出額:34,975円
 
②事業の成果
春の市民まつり及び秋のふれあいまつりに参加し、クラブの児童の作品等展示ブースを設け実施し、市民啓発、広報活動を行った。また、第29回東京ビデオフェスティバル「TVF2007」で佳作に入賞した、東海大学文学部学生制作番組"東海大ミネスタウェーブ"「学童保育の現在~茅ヶ崎NPO法人の取り組み~」の製作にも協力した。