令和2年度事業報告

第1 一般概要 事業及び活動報告書

Ⅰ 法人の概要

令和2年度は、茅ヶ崎市内を5つのブロックに分割し「児童クラブの管理運営者」に選定された指定管理者として4年目、最終年度です。

児童クラブ事業部門は、「指定管理者応募プロジェクト」を立ち上げ、令和3年度からの公設児童クラブの指定管理者の公募に挑みました。結果は、第3ブロック及び第4ブロックの指定管理者に選定され、第1ブロック、第2ブロック、第5ブロックは他事業者が選定されました。指定管理者の選定は書類審査と面接審査(プレゼンテーション及び質疑応答)により、原則非公開で行われました。質疑応答は経費削減とそれによる利益の還元についての質問が主で、茅ヶ崎市の指定管理者に求める主体が「保育サービスの質の向上」ではなく「運営に係る経費の縮減」へと変わってきていることが明確となりました。今後の課題は、市が求める事業者像や児童クラブ事業全体の課題を抽出・分析すること、完成度が高く精巧な申請書類を作成することであり、また、指定管理に頼らない運営方法の模索であります。今回の選定結果により希望退職を募り、職員の半数が退職することになりました。多くの職員の雇用を確保し安定した労働を提供するために、次回の指定管理者の公募が始まる令和7年度までに公設児童クラブ以外の事業を展開・発展させていかなければなりません。

また、西浜学区・松浪学区の民設児童クラブも公募があり、令和3年度より西浜学区での民設児童クラブの運営実施者に選ばれました。松浪学区も応募しましたが、建設予定地前の道路の安全性について近隣住民より心配の声を受け、やむなく辞退しました。運営が決まった西浜学区の児童クラブは「学童保育 晴れハレ にしはま」とし、令和3年4月より開設します。公設児童クラブとの差別化を図るため、当面は各種体験活動を推進している事務局内の企画推進が担当し、運営していきます。

令和2年度は新型コロナウイルス感染症の流行により全ての事業が大きな影響を受けました。職員がウイルスを持ち込むリスクを避けるため、体調不良の職員には8日間から14日間の法人指示による自宅療養期間を設けました。利用者間での感染リスクを避けるため多くのイベントを中止せざるを得ず、施設内の換気、こまめな消毒、検温の実施を徹底しました。利用者である保護者の働き方の変化に対応していけるよう、ニーズを把握・分析していくこと、新型コロナウイルス感染症対策と利用者である子どもたちの育成支援の両立が求められています。

Ⅱ 事業の概況

 1 業務の概況

  (1) 放課後児童健全育成事業(児童クラブ)

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、市内の小学校が4月8日より臨時休業となりました。2年生から6年生の児童は始業式のみ、1年生の児童は入学式のみで、それ以降、緊急事態宣言が解除されるまでの間、春休みの延長のような状態が続きました。前年度より引き続き小学校の緊急受入れが実施され、1年生から3年生の公設民営児童クラブに通う児童の希望者及び保護者の事情により自宅で過ごすことが困難な児童の希望者が、申請により8時30分から学校で受入れが可能となり、児童クラブは11時より開所しました。登所を自粛する世帯が多く、例年4月の登所率は在籍の7~8割のところ、4月・5月は在籍の3割程度となりました。

5月25日に緊急事態宣言が解除され、6月1日より小学校が再開されましたが、6月中は分散登校が実施されたため、児童クラブは8時より開所し児童を受入れ、小学校への送迎を全クラブで実施しました。

長い期間、集団生活の場を失った児童は、体力の低下だけでなく、通学・登所への意欲の低下、精神的未熟さが顕著に出る等、例年以上に児童の対応が難しく、苦慮しました。

7月15日には市内の小学校で罹患者が出たことによる臨時休業に伴い、当該小学校に係る児童クラブも休所となりましたが、児童クラブで罹患者が出ることなく一年を終えることができました。

1月7日に再度、緊急事態宣言が発令されましたが、小学校は開校し、児童クラブも通常通りの運営となりました。

新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から多くのイベントを中止し、指定管理者指定申請書で計画したすべてのプログラムを実施することができませんでした。多くの児童が集まるプログラムが開催できない代わりに、植物の栽培などクラブで出来る取り組みを計画・実施しました。 

  (2) 長期休暇対策事業    

7年目を迎えた長期休暇対策事業ですが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、様々な感染症対策を講じた上で教室を運営しました。また、プログラムにおいても、公共交通機関を利用するプログラムや調理を行うプログラムを取り止め、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの少ないプログラムに変更する等、例年のプログラムを見直して実施しました。

4月に開催したスプリングスクール第Ⅱ期では、児童44名が利用しました。NTTドコモの方を講師に迎え、スマホ安全教室を開催したほか、職員が野外活動体験の講師となり、柳島キャンプ場でデイキャンプを実施しました。また、桜咲く中央公園でお花見を楽しみました。

小学校の夏季休暇が2週間に短縮されたことに伴い、サマースクールにおいても、約2週間の開催となりました。夏季休暇の短縮や新型コロナウイルス感染症流行に伴い、利用者数は19名で、例年の6分の1程度の利用となりました。例年、鶴嶺小学校で実施していた鶴嶺教室は開催せず、拠点は東海岸教室のみで開催しました。うみかぜテラスでのスポーツレクリエーション、昨年度好評だった陶芸体験教室、新たにDIYアドバイザー神奈川の方々を講師に迎え、DIY体験教室を実施しました。その他にも、マーブリングでのハガキ作りやイラストレーターの方を講師に迎え、ねぶた灯篭作りに挑戦しました。最終日には子どもたちが自ら準備、運営したミニ縁日に取り組みました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、例年実施していた宿泊キャンプや収穫体験、調理体験、サーフィン体験、電気教室、外出プログラム等は実施することができませんでしたが、様々な感染症対策を講じた上で、日常ではなかなか体験する機会のないことに挑戦することができました。今年度のサマースクールから就労状況等に応じて点数化し、より保育を必要とする家庭の児童から受入れるための入所審査を実施する予定でしたが、定員に達しませんでした。利用条件や優先順位等の課題を検討し直し、来年度に備えます。

ウィンタースクールでは、児童19名が利用しました。世の中にあるエネルギーについて実験等を交えながら学んだ科学教室や日常のあらゆる事象について討論する哲学教室、将来の人生設計を考える人生シミュレーション、柳島キャンプ場で防災をテーマにしたデイキャンプを実施しました。また、書初め教室やお正月お花飾り作り等、年末年始ならではのプログラムを体験しました。

年度末に開催したスプリングスクール第Ⅰ期は、児童33名の利用がありました。「空気」をテーマとした科学教室や食品サンプル作り、市内を流れる小出川のほとりの散策や海辺でのバランス教室を実施しました。

令和3年度以降も新型コロナウイルス感染症をはじめ、様々な社会状況を鑑み、その時々に応じた柔軟な対応が求められると考えます。児童の衛生面や安全面にはこれまで以上に配慮するとともに、児童同士の交流や仲間づくり、心理的な寄り添い等、児童の内外を通した個々のサポートができるよう、職員や事業内容の質の向上、環境の整備を行い、今後も本事業を通して子どもたち一人一人の居場所作りに努めます。

    

  (3) 放課後児童の交流事業

令和2年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に努めるため、4月から9月は交流事業の開催を中止としました。

10月からは、定員の縮減や消毒の徹底、参加者の体調確認等、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための様々な対策を講じた上で再開しました。地域にお住いの方を講師として迎え、全3回にわたり「将棋教室」を実施したほか、NPO法人かながわ子ども教室の方々による「科学教室」を実施しました。

また、地域のボランティア講師の方々による「しめ縄づくり教室」や「プログラミング教室」、「アクセサリー教室」、当会職員による「編み物教室」も例年通り実施しました。

さらに、近年の目標であった東海岸教室以外での開催についても、3月に茅ヶ崎里山公園で「野遊び教室」を実施し、定員に達するほどの人気の教室となりました。

令和2年度は全43回の事業を計画し、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止した事業を除いて全23回の事業を開催することができました。

交流事業の周知及び地域の子どもたちとの交流を図ることを目的として例年11月に開催していた「フェスティバル」は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止としました。

令和2年度は交流事業の周知をより一層強化するため、SNS等での周知の頻度を増やしたほか、新たに市の広報紙にも交流事業に関する記事を掲載し、結果としていずれの教室も定員に近い申込者を募ることができました。

平成26年度より茅ヶ崎市からの委託を受けて開催してきた交流事業は、市の事業の見直しに伴い、令和2年度をもって終了することとなりました。今後は本事業で培ったものを活かし、引き続き様々な体験の場を提供して子どもたちの興味関心の幅を広げ、 成長の一助を担うことのできる事業を検討・準備します。 

  (4) 保育園事業

令和2年3月初めから始まった新型コロナウイルス感染症の拡大防止策による「登園自粛要請」は、6月まで実施されました。今年度の事業所内保育所の登園自粛期間中の出席率は、4月31%、5月20%、6月65%で、7月以降は例年の状況と同じ50%~70%の出席率でした。自粛期間中5月の登園児童は、連日1~2名が続き、出勤職員についても「コロナ休暇」を与え、蔓延防止に協力しながらの運営でした。例年実施していた「こいのぼり会」等の季節行事や伝承行事等の一連の行事は、新型コロナウイルス感染症対策のため園児と職員だけでの実施となりました。

  (5) 教育事業(学研)

令和2年3月の緊急事態宣言の発出に伴い、4月以降もその対応に追われながらなんとか学びを提供し続けることができた一年でした。

学研教室全体としては2つの取り組みがあり、大きな変革の年となりました。1つ目は、コロナ禍以前より取り組んできたICT化が進められ、12月には教室に1台ずつタブレットが支給されました。タブレットには教室運営をスムーズにする様々なアプリが入っており、令和3年1月より順次使用を開始し3月から本格的に始動しています。アプリには、入退室や欠席・休室連絡など会員保護者との連絡ツールアプリ(マナミル)、入会や体験等の手続きをするWEB登録アプリ、教材解答集の他研修に関する連絡事項や既修内容を確認できるアプリ(研修くん)などがあり活用しています。2つ目は宣伝活動です。従来の折り込みチラシやポスティング、テレビCMに加え、スマートフォンやタブレット向けのWEB広告が始まりました。当教室では令和2年度は感染拡大防止策として少人数学習としているため、積極的な募集は控えました。

教室運営は、3月~5月は対面による学習を自粛し、会員には①Zoomによる指導学習、②郵便による採点・添削指導、③休会のいずれかを選択して頂きました。Zoomは指導者も会員も初めての取り組みとなったため、何度も途中で切れてしまったり、画面がフリーズしてしまったりとうまくいかないこともありました。主に英語履修の会員がZoom学習を選択されており、不具合のあった時には英語のみ電話でのやり取りに切り替えるなど、会員の皆様にご協力をいただきながらの対応となりました。Zoom学習はパソコンの起動やID・パスワードの入力、不具合時の対応など保護者がそばにいる必要があったため、全員がスムーズに学習することはまだまだ難しい状況にあると感じました。

6月からは教室での学習を再開しました。新型コロナウイルス感染症対策としては、家庭での体温測定・入室時の手洗い消毒・マスク着用・こまめな換気の他、席は長机1台に対して会員一人とし、更には机間に除菌ビニールシートを使用した衝立を設置しました。また、フェイスシールドを用意し、夏の暑さでマスク着用がつらい時には貸し出せるようにしました。会員及びその家族に体調不良の方がいる場合は家庭学習をお願いしています。指導者が罹患した場合には休室となるので、休室時用の教材を会員に配布し定期的な交換をしています。

 2 利用児童の概況

(1) 放課後児童健全育成事業(児童クラブ:別表2~3)

今年度茅ヶ崎市児童クラブの定員1,633名に、1,562名の児童が登録されました。登録児童数の最大は5月1日1,579名でした。昨年と比較すると、1年生34名増、2年生45名減、3年生53名増で、低学年全体では42名増となっています。茅ヶ崎市児童クラブの待機児童数は、平成28年4月・60名、平成29年4月・55名、平成30年4月・156名、平成31年4月・200名、令和2年4月209名と増加しています。

待機児童対策については、茅ヶ崎市の「放課後の学びの場の創出事業」に基づいて、松林・室田小学校を対象とする「放課後児童クラブ あや」、小和田小学校を対象とする「Thankyou児童クラブ」、梅田・茅ヶ崎小学校を対象とする「ちがさKID'S~みんなのヒミツキチ~」が令和2年4月に開設され、定員140名の受入増加がありました。

また、令和3年4月開所に向けた募集検討地域として松浪及び西浜小学校区の2件が挙がり、当法人も応募しました。松浪学区は当法人としては残念ながら辞退し、令和3年4月の開所が見送られました。西浜学区は当法人が選定され、「学童保育 晴れハレ にしはま」が令和3年4月より開設し、定員45名の受入増加の予定です。

  (2) 長期休暇対策事業(別表4)

7年目となる令和2年度の長期休暇対策事業は、スプリングスクール第Ⅱ期が44名、2週間のみの開催となったサマースクールが19名、ウィンタースクールが19名、スプリングスクール第Ⅰ期が33名の合計115名の利用がありました。228名の利用があった令和元年度と比較して全体で113名の減少となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、集団での生活を控えるご家庭や保護者の方の在宅勤務が増加したことが利用者の減少要因と考えられます。

  (3) 放課後児童の交流事業(別表5)

7年目となる令和2年度の交流事業は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に努めるため、4月から9月の開催を中止としました。

10月からは、定員の縮減や消毒の徹底、参加者の体調確認等、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための様々な対策を講じた上で再開し、将棋教室や科学教室、しめ縄づくり教室、プログラミング教室、アクセサリー教室、編み物教室、野遊び教室などを開催しました。  

全43回の事業を計画し、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止した事業を除いて全23回の開催となりました。開催回数は、昨年と比較すると8回減少していますが、利用者数は112名となり、115名の利用があった令和元年度と比較して概ね同水準の結果となりました。各地で様々なイベントなどが中止となっていることもあり、一定のニーズが見込まれた結果となりました。

  (4) 保育園事業

進級児6名と新入児3名を迎え、1歳児4名、2歳児5名(地域枠4名、事業所枠1名)の9名でスタートしました。8月2歳児1名が退園し幼稚園に転園しました。1歳児1名と2歳児1名が3月末で退園し幼稚園に転園しました。事業所枠の2歳児1名は連携園を利用できないため他園に転園し、連携園への進級は1名でした。

  (5) 教育事業(学研)

今年度は会員数にあまり大きな増減はなく、12~14名在籍で推移しました。令和2年度は感染拡大防止策として少人数学習としているため、積極的な募集は控えました。

 3 職員の概要

(1) 児童クラブ(長期休暇対策事業含む:別表7)

児童クラブの運営に従事する職員は、常勤・短時間・嘱託職員46名とパート職員100名の合計146名でスタートしました。5名の常勤職員が採用され、半年間は研修期間とし、様々なクラブで保育を経験しました。

令和3年度からの指定管理者選定結果に伴い、10月に希望退職を募りました。常勤23名、パート56名から3月末で希望退職届の提出がありました。

この結果を受け、第3ブロック・第4ブロック及び委託事業の13クラブは令和3年度に向けて体制を整えるため、第1ブロック・第2ブロック・第5ブロックは新事業者へのスムーズな引継ぎを目的とし、12月にパート職員、1月に常勤職員が異動しました。

今後の課題は、職員一人ひとりが責任をもってクラブ運営をしていくことです。これまでマネージャーに頼り切りであった体制を見直し、改善することが急務であり、また、地域毎のローカルルールを廃止し、すべての児童クラブで同じように働くことができる環境づくりを目指します。

   

  (2) 保育園事業(別表7)

保育園事業は、6年目を迎え常勤職員3名(うち異動職員1名と新採用職員1名)とパート職員5名の8名でスタートしました。5月に常勤職員1名が採用になりましたが、異動職員1名と4月新採用職員1名が5、6月で異動と退職となり、年度末は常勤職員2名となりました。職員の定着が課題であることが今年度も顕著な一年でした。

 4 運営の概況

(1) 児童クラブの管理業務(別表6 事故報告書提出状況)

事故報告書から管理業務の状況を報告します。「事故内容 補足」に区分された「傷病・賠償・物損・労災・その他」に分類された事故の件数は、傷病36件、賠償0件、物損40件、労災4件、その他33件で合計112件の事故が報告されました。

その他33件は、開所遅延1件、児童の所在不明20件、防犯ミス6件、その他6件でした。

この他に、法人の信頼低下に繋がる事故内容が1件発生しています。クラブの職員が児童クラブ事業部へ持参した児童の個人情報が記載された書類をマネージャーが紛失しました。再発防止として、まず、児童クラブ、児童クラブ事業部及び事務局間の書類の移動は郵送で行い、文書の提出、受取、移動の記録を残す仕組みを作りました。文書の保管については、児童クラブで保管する個人情報が記載された書類を最小限にし、全ての書類は児童クラブ事業部で保管、及びグループウェア上での共有を徹底することとしました。

賞味期限切れの菓子の提供や、登所児童を誤って帰宅させてしまう等、職員の「~だろう」という気の緩みから発生した事故が目立ち、現場の危機管理意識の向上が課題となりました。

  (2) 財務状況

    令和2年度法人全体の収支状況は、以下の通りです。

     〇収  益  

     児童クラブ事業   584,056,614円

     保育園事業      20,689,445円

     長期休暇対策事業   21,452,624円

     教育事業        1,290,650円

     交流事業          339,192円

     その他           762,916円

     合計      628,591,441円

     〇費  用 

     人件費(事業)   409,843,712円

     その他経費(事業) 134,596,997円

     前期損益修正損(事業)   354,616円

     人件費(管理)    40,305,299円

     その他経費(管理)  15,977,427円

     合計      601,078,051円

     〇正味財産増減額          

     27,513,390円

一般正味財産期首残高45,482,575円に正味財産増減額が加算され、
72,995,965円が、次年度に繰り越されます。

 

今年度の収支状況は前年度と比較すると、費用収益の増減額が大きい科目は、新型コロナウイルス感染症対策に関連するもので、費用では消耗品費の増加額が際立っています。 「給料手当」の増加額は、事業費は産休明けの職員増加、管理費は非常勤職員から常勤職員登用によるものです。「退職金」は指定管理者選定結果に伴い、次年度第1、2、5ブロックの運営移管に対応するためのものです。

第2 管理業務の状況

1 役員等

・理事9名、監事2名が任期中です。

2 会議等

(1) 総会

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、本年度の総会は書面にて以下の通り開催しました。

・第16回定期総会

 ⅰ開 催 日 令和2年6月21日(日)

 ⅱ送付資料 第16回定期総会議案書

第3号議案 役員の選任に関する件補足資料

ⅲ書面評決内容 

  第1号議案 平成31/令和元年度事業及び活動報告承認に関する件

  第2号議案 平成31/令和元年度決算報告承認に関する件

  第3号議案 役員の選任に関する件

  第4号議案 令和2年度経営方針(案)及び運営方針(案)承認に関する件

  第5号議案 令和2度事業計画(案)承認に関する件

  第6号議案 令和2年度予算(案)承認に関する件

(2) 理事会

本年度理事会を、別表13のとおり開催しました。

第3 事業の状況

1 放課後児童健全育成事業に関する事業

(1) 児童クラブ事業

○内  容

日  時:通年

内  容:放課後児童の健全育成

場  所:市内19学区

対象者数:19小学校区在籍児童とし、受益対象者延16,869名

支 出 額:540,006,364円

○事業の成果

保護者が就労等により昼間家庭にいない小学校児童の授業終了後、適切な遊び
及び生活の場を与え、その健全な育成を図ることができました。

(2) 職員の研修に関する事業

○内  容

日  時:通年

内  容:関連団体等の研修に参加

場  所:関連団体等の施設

対象者数:職員延177名

支 出 額:2,954,452円 

○事業の成果

職員を対象に、別表8に示す受講状況のとおり関連団体等が企画した研修への参加や講師を招いて基本的な知識を習得させる等の自主研修を実施しました。新型コロナウイルス感染症の流行に伴いオンラインでの受講ができるよう、タブレット等を用意し、職員が様々な方法で研修を受けられるよう整備しました。

7月には参加人数を制限したうえで「学童保育中の事故未然防止」についての研修を開催しました。常に最悪を想定して対応すること、迷った時には中止することを改めて講師から学びました。職員が常に危機管理意識をもって保育にあたるよう繰り返し研修を開催していく予定です。

また、平成31年度に実施を見送った、当会の労働衛生コンサルタントの健康管理医による「職場の安全衛生(3S研修)」を2月に開催することができました。クラブの子ども達や職員の安全と健康の確保、快適な職場環境づくりを促進し、怪我や災害を防止することで危険から身を守る行動に繋げていけるよう、「整理」「整頓」「清掃」の見直しとチェック体制の確立を目指し、令和3年度に繋げていきます。

また、神奈川県主催の「放課後児童支援員認定資格研修」は、今年度職員12名が受講し資格を取得しました。

(3) 長期休暇対策事業

○内  容

日  程

スプリングスクール :令和2年4月1日(水)~4月4日(土)

サマースクール:令和2年8月1日(土)~8月15日(土)

ウィンタースクール: 令和2年12月25日(金)~令和3年1月6日(水)

スプリングスクール :令和3年3月26日(金)~3月31日(水)

内  容:高学年児童の健全育成

場  所:東海岸教室:茅ヶ崎市東海岸北1-4-62NTT東日本茅ヶ崎ビル

対  象:茅ヶ崎市内に在住する小学校4年生~6年生

支 出 額:24,524,467円 

○事業の成果

7年目を迎えた長期休暇対策事業ですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、様々な感染症対策を講じた上で教室を運営しました。また、プログラムにおいても、公共交通機関を利用するプログラムや調理を行うプログラムを取り止め、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの少ないプログラムに変更する等、例年のプログラムを見直して実施しました。来年度以降も新型コロナウイルス感染症をはじめ、様々な社会状況を鑑み、その時々に応じた柔軟な対応が求められると考えます。児童の衛生面や安全面にはこれまで以上に配慮するとともに、児童同士の交流や仲間づくり、心理的な寄り添い等、児童の内外を通した個々のサポートができるよう、職員や事業内容の質の向上、環境の整備を行い、今後も本事業を通して子どもたち一人一人の居場所作りに努めます。

(4) 放課後児童の交流事業

○内  容

日  時:令和2年4月~令和3年3月の土曜日

内  容:小学生の交流と体験の場

場  所:茅ヶ崎市東海岸北1-4-62NTT東日本茅ヶ崎ビル

講  師:NPO法人かながわ子ども教室及び地域の講師等

対  象:茅ヶ崎市内に在住する小学生

支 出 額:339,192円 

○事業の成果

令和2年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に努めるため、4月から9月は交流事業の開催を中止としました。

10月からは、定員の縮減や消毒の徹底、参加者の体調確認等、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための様々な対策を講じた上で再開しました。NPO法人かながわ子ども教室の方々や地域にお住いの方々を講師として迎えて開催したほか、近年の目標であった東海岸教室以外での開催についても、3月に茅ヶ崎里山公園で「野遊び教室」を実施し、定員に達するほどの人気の教室となりました。

交流事業の周知をより一層強化するため、SNS等での周知の頻度を増やしたほか、新たに市の広報紙にも交流事業に関する記事を掲載し、結果としていずれの事業も定員に近い申込者を募ることができました。

市の事業の見直しに伴い、交流事業は令和2年度をもって終了することとなりましたが、今後は本事業で培ったものを活かし、引き続き様々な体験の場を提供して子どもたちの興味関心の幅を広げ、 成長の一助を担うことのできる事業を検討・準備します。

2 保育園に関する事業

(1) 小規模型事業所内保育所「かもめ保育園」の運営

○内  容

日  時:通年

内  容:職員の子ども及び地域の子どもの保育

場  所:茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル

対象者数:職員の子ども1名、地域の子ども9名

支 出 額:31,815,931円 

○事業の成果

南地区児童クラブや「ほっとカフェ」、「ちびっ子クローバー」での地域との交流は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策のため、例年通りの交流はできませんでした。

連携園であるピノキオ幼児舎茅ヶ崎保育園との交流も、茅ヶ崎公園等の屋外2回のみの交流でした。

3 教育に関する事業

(1) 学研教室の運営

○内  容

日  時:通年

内  容:幼児・小学生向けの国語・算数・英語学習の提供

場  所:茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル

対象者数:職員及び地域の児童

支 出 額 :1,407,645円 

○事業の成果

今年度の教室学習は年間80回となりましたが、週2回のZoomや郵便による学習を加えると概ね例年程度の学習時間は確保できていると思います。しかしながら、学習面ではコロナ禍の影響を感じました。全体的に学習に対する意欲の希薄が見られ、宿題の習慣の乱れや集中力の低下、学校では前学年の学習内容の一部を習っていない会員もいました。当教室においてもZoomや郵便による学習方法は対面よりも学習スピードが遅くなるため、予定した内容まで進めることができませんでした。集中した学習ができず、漢字の定着や計算が全体的に弱くなっている会員もいたため、その復習にも時間がかかっていることも理由の1つと考えています。学習時間内に漢字小テストや1~3分間計算テストをすることで定着を図っています。

令和2年度は3回のテスト(漢字力計算力テスト・あすがく・全国共通テスト)及び11月に学力診断テストを実施しました。学力診断テストは今年度のみ行った学研全体のテストで、コロナ禍の学習が子どもたちに与える影響を計るものです。結果は保護者面談時にフィードバックし、今後の学習計画を提案しました。

保護者面談は年2回希望制で行いましたが、毎回ほとんどの方が面談希望されています。面談の他お迎え時には保護者とコミュニケーションをとるように努めていることには変わりありませんが、マナミルアプリを活用し、ここぞというタイミングでその日のがんばりをスタンプやコメントで送るようにしています。

このように、例年とは違った試行錯誤の対応が続き指導者としても戸惑いましたが、今後の動向を注視しつつ、現会員に引き続き学びを提供し続けていける様、より良い対応を取り入れながら学習サポートをしていきたいと思います。

4 コミュニティ保育推進事業

(1) コミュニティ保育「ほっとカフェ」の運営

○内  容

日  時:令和2年4月~令和3年3月の毎月第3水曜日

内  容:地域のコミュニティ保育の推進

場  所:茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル

対象者数:地域の乳幼児

支 出 額:30,000円 

○事業の成果

新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い、令和2年度の開催は全て見送りました。

新型コロナウイルス感染症の影響で乳幼児向けの様々な事業等が縮小・中止となったことにより、乳幼児の保護者からの相談や問い合わせを受けています。今後も乳幼児とその保護者が安心して過ごすことが出来る居場所づくりを目指し、情勢を読みながら対応を検討していきます。