平成31年度事業報告

第1 一般概要 事業及び活動報告書

Ⅰ 法人の概要

今年度は、茅ヶ崎市内を5つのブロックに分割された「児童クラブの管理運営者」に選定された、指定管理者として3年目の指定期間の年です。
これまで「事業部」として、「児童クラブ事業」・「保育園事業」の二本立ての業務内容で運営していた事業部を、「児童クラブ事業部」として特化発足させ、保育園事業の「小規模型事業所内保育所」は事業内保育所であることから、「事務局」内の一部門として運営することとしました。開園5年目の事業所内保育所は、三歳未満定員15名(内事業所内6名)で採算性と職員の定着が大方の課題であることが判明しています。
児童クラブ事業部門は、これまで部門内からのリーダーが出現することを望み、エリアマネージャーの合議を尊重し、結果として運営されてきました。リーダー不在の中で、部門リーダーを見つけ、育成する時間と労力をかけ、リーダー不在部門を抜け出さなければならないことが、当面の課題となっています。

平成31年3月15日付「放課後児童健全育成事業におけるシルバー人材センターの活用について」の依頼が、厚生労働省から都道府県の放課後児童育成事業担当者経由で市町村から放課後児童クラブの運営者に対して周知するよう出されています。シルバー人材センターの利用は、学校とクラブ間の児童の送迎とクラブでの保育補助員として、平成30年度から活用しています。
法人が、「茅ヶ崎市要保護児童対策地域協議会」の委員となり、支援対象児童等に関する積極的な情報交換や連携をおこなう協議機関に加わることとなりました。このことは、今まで以上に個人情報の取扱いに注意を払う必要がある為、取り扱い者を限定したり、研修の回数を増やす等、個人情報に対する意識向上を図る必要があります。

今年度は、台風15号、19号の上陸通過等、記録的な豪雨や自然災害による被害が大きい年でした。10月12日(土)の台風19号の上陸通過では、市内全保育園が原則臨時休園となり、児童クラブも同様の対応となりました。令和2年1月6日から「自然災害により茅ヶ崎市公立保育園を臨時休園とする基準」の運用が開始され、当会が運営するかもめ保育園も同様の取扱いをすることになりました。児童クラブについては、原則今まで通りの対応となっています。

法人がこれまで取り組んできた活動が、いくつかあります。事故対応・読書活動・体験活動・工作活動と今年度計画した活動に「児童クラブ交流会」「指定管理者選定」応募の二つの計画があります。これまでに実施した活動の状況は、初期は前向きに取組まれますが、次に引継がれると薄れていき、尻すぼみの状況になっていきます。これまでの取組みを、再構築し、積極性を持続させる必要があります。子ども達の「前向きな挑戦」を育み、「活発性」を育み、「創造性」を育み、「豊かな感性」を育む、大きく一つにする職員の活動が必要になってくると思います。

子ども達の  「前向きな挑戦心」  を育む  Positive
       「活発性」      を育む  Active
       「創造性」      を育む  Creative
       「豊かな感性」    を育む  Sensitive
これらの取組みは「PACSプロジェクト」と銘打って、活動を継続持続していきたいと考えています。法人の「可能性を広げる」ための思いや情熱を、「指定管理者選定」応募PJで一つに纏め大きく発信していきたいと考えています。

地方自治法第199条第7項の規定に基づき、1月7日~3月27日の期間で、児童クラブ(第一ブロック)に関する平成30年度の出納その他の事務の執行状況を確認する「公の施設の指定管理者監査」の執行が行われました。新型コロナウィルス感染症の拡大防止への対応から、4月30日まで監査期間が変更されました。
また、当会が平成17年4月から茅ヶ崎市内の児童クラブの運営を開始して、15年目の年に初めて藤沢税務署から「源泉所得税の税務調査」を受けました。平成26年から始まった長期休暇対策事業や交流事業では、多くの方を招聘し講師等を依頼しています。
講師料等の支出が多い勘定科目は、研修費、体験活動費で、産業医への報酬が「給与所得」であることや講師料が課税されず支払われていたり、年末調整の誤りもありました。
講師や長期休暇対策事業で雇用しているアルバイトについても、課税の見直しを行い、申告納付する必要がありました。平成28年1月~令和元年11月の間179ヶ月分の、「給与所得・退職所得等」と「報酬・料金等」の所得税を追加で納付しました。
今回の税務調査で、講師料等として支払っていた報酬等の手続きについてルール化できたことで、業務の正確性が向上したものと思います。

Ⅱ 事業の概況

1 業務の概況

① 放課後児童健全育成事業(児童クラブ)

児童クラブの低学年化は今年度も顕著です。それだけ手が掛かる児童が増え、過密化からの小規模なトラブルや怪我の発生が多くなっています。自立した児童の育成には、手間と多くの労力が必要となってきています。
今期のインフルエンザ様疾患等による学級閉鎖は、9月25日萩園中学校から始まり、2月4日円蔵小学校で終わり、例年とは違った状況となりました。
昨年の12月に中国から始まった新型コロナウィルス感染症の流行は、1月16日に日本での感染者が確認されました。1月25日横浜港を出港したクルーズ客船で、2月1日下船した乗客の感染が確認され、クルーズ客船でも集団感染を起こしていることが判明し、2月5日横浜市の大黒ふ頭で隔離措置が開始、連日報道がなされました。新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止を目的に、3月2日から市内の小中学校の臨時休業が開始されましたが、児童クラブ、認可保育所等は原則通常保育の実施の対応になりました。
児童クラブは通常13時開所の為、朝から13時までの時間に、安心して預けられる子ども達の居場所の確保が必要となります。朝からの児童クラブの開所は、急な要請で、必要とする職員の確保が課題となりますが、3月6日から臨時休業期間中の児童・生徒の「緊急受入れ」が小学校で始まりました。1年生から3年生の公設民営児童クラブに通う児童の希望者及び保護者の事情により自宅で過ごすことが困難な児童の希望者が、申請により8時30分から学校で受入れが可能となったことにより、新たな子ども達の居場所が確保されることになりました。
児童クラブの衛生管理については、点検表等の運用も含め、室内の床や壁面のアルコール消毒等見直しが必要と考えます。

指定管理者指定申請書で計画した中学年向けプログラム「冒険しようデイキャンプ」と高学年向けプログラム「サバイバルキャンプ」は、計画した全行程が実施できました。

② 長期休暇対策事業    

4月に開催したスプリングスクール第Ⅱ期では、茅ヶ崎市まなびの市民講師の方の指導の下に、竹を使った工作に挑戦した他、湘南市民メディアネットワークの方々の指導の下に、児童自身で動画を撮影・編集し、短編映画の制作を行いました。
サマースクールの東海岸教室は、拠点を東海岸南から図書館の隣に移し、鶴嶺小学校で実施した鶴嶺教室との2拠点で開催しました。収穫体験や「男女共同参画推進センターいこりあ」での調理体験、科学教室、電気教室、夏祭り等を実施しました。また、新規のプログラムとして装飾教室や「神奈川県埋蔵文化財センター」に足を運び、土器や石器の見学や勾玉づくりを行いました。別途申込制では、昨年度好評だった陶芸体験教室やサーフィン体験教室を引き続き実施した他、今年度新たに組みひも体験教室を実施しました。宿泊キャンプは、今年度無事に実施することができました。
ウィンタースクールでは、電気教室や小田原散策、クッキー作りを実施しました。また、餅つきや鏡餅づくり、お正月遊びや書初め教室など年末年始ならではの日本伝統の行事や遊びで過ごしました。
年度末に開催したスプリングスクール第Ⅰ期は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、外出プログラム等を変更し、3種の作品の工作に挑戦した他、茅ヶ崎市まなびの市民講師の方の指導の下に、百人一首や短歌づくり、作品発表会を実施しました。また、最終日にはゴミ拾いをしながら海沿いを歩き、辻堂海浜公園で活動しました。

    

③ 放課後児童の交流事業

今年度は、NPO法人かながわ子ども教室の科学教室、地域のボランティアの方々の指導の下のキッズヨガ教室や将棋教室、しめ縄作り教室、シルバー人材センターの方々の指導の下の南極教室や囲碁教室、当会職員による編み物教室やモノ作り教室等、全38回の事業を計画し、うち31回の事業を開催しました(その他7回の事業は台風や新型コロナウイルス感染症の影響により中止しました)。
6月からは、当会の拠点である図書館の隣に、実施場所を移転して開催しました。
11月16日には、交流事業の周知を行うと共に、近隣の方々との交流を図ることを目的として「フェスティバル」を開催しました。フェスティバルでは、茅ヶ崎市食生活改善推進団体の方々の協力の下に、軽食の販売を行なったほか、バルーンアート作りやビー玉キーホルダー作り、職員工作研修で学んだ自然物で作った工作のブース等を設けました。その他にもステージを設け、子どもたちが自由に表現できる場を設けました。開催場所の移転に伴い、より多くの児童や保護者、地域の方々、市議会議員の方々にも足を運んでいただき、大盛況の事業となりました。   

④ 保育園事業

今年度の事業所内保育所は、5年目を迎え昨年同様の基本的な保育内容で、4月の「こいのぼり会」に始まり、「七夕会」「夏のプール遊び」「遠足」「クリスマス会」、年明けの「豆まき会」、3月の「ひなまつり会」まで、季節の行事、伝承行事に楽しんで参加、触れ合うことができました。保護者参加の行事として「おやつ試食会」も実施しました。図書館の「お話し会」へのお出かけや、同じ建物内で開催される地域の子達が集まる子育てサロン「ほっとカフェ」への参加、児童クラブの小学生との交流会も参加し、定着化しています。
3月初めから始まった新型コロナウィルス感染症の拡大防止策による「登園自粛要請」は、児童の出席率約62%で、保護者の方の協力が得られました。

⑤ 教育事業(学研)

学研教室の理念と指導方針に基づき、小学生コースは週2回年間92回開室しました。教室では、わからない問題を解くためのヒントやポイント、調べ方などの学習方法と個々の弱点を中心に指導していきました。これは、子どもたちが自分で学習する方法(自学自習)を身に付けていくことを目的としています。
通常の学習の他に、今年度は4回のテストを実施しました。春と秋の「明日の学力診断テスト」(通称:あすがく)、「漢字力・計算力テスト」、「全国共通テスト」です。「あすがく」は、教科の枠を超えて課題解決力を診断する内容で馴染みがないため受験者が少ないですが、年度最後の「全国共通テスト」はほぼ全員が受験しました。好成績の会員はトロフィーをもらえるため、会員のモチベーションが上がったテストでした。今回はこのテストの受験率が高かったので、次年度についても目標をもって取り組んでいけるよう指導していきたいと思います。
保護者面談は年2回、低学年と高学年に分けて行いました。面談だけでなく、お迎え時にも学習面や日常の様子について話すなど、できるだけ保護者とコミュニケーションをとるよう努めました。保護者の人となりがわかり、指導者の考えなども伝わりやすいので、指導に支障のない範囲でできるだけ対話を心掛けています。

2 利用児童の概況

① 放課後児童健全育成事業(児童クラブ:別表1~3)

今年度茅ヶ崎市児童クラブの定員1,633名に、1,543名の児童が登録されました。登録児童数の最大は4月16日1,565名でした。昨年と比較すると、1年生35名減、2年生87名増、3年生22名減で、低学年全体では30名増となっています。茅ヶ崎市児童クラブの待機児童数は、平成28年4月・60名、平成29年4月・55名、平成30年4月・156名、平成31年4月・200名と増加しています。
待機児童対策については、茅ヶ崎市の「放課後の学びの場の創出事業」に基づいて、令和2年4月開所に向けた松林・室田小学校区、小和田小学校区、鶴嶺小学校区、梅田・茅ヶ崎小学校区に民設民営児童クラブを運営する事業者の募集がされ、鶴嶺小学校区以外の3事業者が選定され、定員140名の受入増加になる予定です。
茅ヶ崎市内には、松が丘にある英語の学童保育や、共恵に学習塾が運営している学童保育があります。
令和元年7月1日付茅ヶ崎市の組織改正で保育課内に、待機児童解消対策を機動的に進める目的で児童クラブの担当課長の設置がされました。
「放課後の学びの場の創出事業」に基づく児童クラブの開設は、当法人としては、手ごろな物件がなかったことや資金的にも不安があり、積極的な対応ができていませんでした。令和3年4月開所に向けた募集検討地域は、松浪及び西浜小学校区の2件が挙がっています。この地域は住宅地で、候補に挙がる物件は少なく対応に苦慮することが予想されます。この両学区の待機児童対策には、2月頃から松浪の物件探しや西浜の候補地を探す等、応募に向けて検討しています。

② 長期休暇対策事業(別表4)

6年目となる長期休暇対策事業は、スプリング(4月)50名、サマー120名、ウィンター39名、スプリング(3月)19名の合計228名の利用がありました。昨年と比較し全体で8名増加となりました。スプリング(3月)は、当初25名申し込みがありましたが、新型コロナウィルス感染症の影響で、予定していた外出プログラム等をなくしたところキャンセルが発生し、19名で開催されました。昨年のスプリング(3月)32名と比較し、明らかに新型コロナウィルス感染症の影響がありました。

③ 放課後児童の交流事業(別表5)

6年目となる放課後児童の交流事業は、今年度も工作、体験、編み物、将棋の各教室全38回を計画し、10月12日台風の影響と2月29日以降新型コロナウィルス感染症の拡大防止で中止したため、31回の開催となりました。開催回数は、昨年と比較すると11回減少していますが、昨年と同じ規模の115名の児童の参加がありました。

④ 保育園事業

進級児5名と新入児5名を迎え、0歳児1名、1歳児5名、2歳児4名(地域枠9名、事業所枠1名)の10名でのスタートです。一年間、在園児数に変更がありませんでした。

⑤ 教育事業(学研)

今年度は会員数にあまり大きな増減はなく、8~12名在籍で推移しました。
年度末頃から問い合わせが増え、無料体験から入会に繋がっています。今後も定期的なホームページの更新と現会員への内部充実を図っていきたいと考えています。

3 職員の概要

① 児童クラブ(長期休暇対策事業含む:別表7)

児童クラブの運営に従事する職員は、常勤・短時間・嘱託職員44名とパート職員103名の合計167名でのスタートです。今年度入社した常勤職員14名と登用1名が加わりましたが、7名の退職者が発生しています。パート職員は、20名が新しく加わり、23名が退職しています。全常勤職員の離職率は、平成28年度21%、29年度7%、30年度23%、今年度14%で離職率は低下傾向にあります。
今年度パート職員の離職率は19%で、4年間を見ても概ね20%前後の値で推移しています。
職員の喫緊の課題は、健康管理と育成です。職員の健康管理をお願いするために、労働衛生コンサルタントで医師と健康管理医業務の委託契約を締結しました。
児童クラブでは、おやつの提供を行っており、常勤職員は入社時に「食品衛生責任者」養成講習会を受講し、修了証を受け取ります。職員は、おやつ等の衛生管理を徹底し、食中毒発生の防止をする必要があります。職員は、様々な社会活動に日々関わっていますから、食中毒菌を保菌する可能性があります。定期的に食中毒菌の検査を行うことは、調理や保育等に関わる職員の安全を確かめる検査となり、実施する必要があります。児童クラブは、大量調理施設には該当せず、検便検査を実施する義務はありませんが、12月から検査会社と協議し、令和2年4月から、毎月検便検査を職員に実施することになりました。
新型コロナウィルス感染症に対しても、健康管理医と社会保険労務士から的確なアドバイスをもらい、的確な対応ができているものと思います。

   

② 保育園事業(別表7)

保育園事業は、5年目を迎え常勤職員4名に、児童クラブから異動した常勤職員1名を加え、パート職員4名の9名でスタートしました。常勤職員5名は、年度末1名になり、パート職員3名を補充しましたが2名退職し、職員の定着が課題であることが顕著な一年でした。

4 運営の概況

① 児童クラブの管理業務(別表6 事故報告書提出状況)

事故報告書から管理業務の状況を報告します。「事故内容 補足」に区分された「傷病・賠償・物損・労災・その他」に分類された事故の件数は、傷病54件、賠償3件、物損37件、労災8件、その他20件で合計122件の事故が報告されました。
その他20件は、開所ミス3件、所在確認ミス4件、FAX誤送信2件、防犯ミス5件、その他6件で、法人の信頼低下に繋がる事故内容が4件発生しています。
一件目は、7月に児童クラブから児童クラブ事業部の本部へ、個人情報が記載された文書を、FAXで外部に誤送信する事故が2回発生しています。再発防止の取組みは、使用は原則受信のみとし、送信は禁止とし、急を要する等、事業所間の文書のやり取りは、デジタル画像データ化し、グループウェアを使用することとしました。また、保護者とクラブ間の書類の送信は禁止し、連絡等は保育園システム(コドモン)を使用して行う。外部の取引先と法人間の書類のやり取りは、細心の注意を払い、誤送信が起きないように対応することとしました。
二件目は、2月に児童クラブの玄関ドアを無施錠で、職員4名が退勤する事故が発生しています。同じクラブで11月にセコムから施錠忘れで訪問を受けているにも関わらず、「点検ご報告書」を職員の判断で破棄処分する事案が、起きていることも判明しました。施錠忘れの再発防止は、玄関ドアにも防犯用出入り管理システムの設置が不可欠になりますが、全クラブの設置導入には、多額の費用が掛かるのと茅ヶ崎市の確認が必要となります。
この事故は、2件とも中堅職員が関わっている事故で、うっかりミスが当会の重大な過失に繋がり、地域からの信頼低下につながることを自覚する必要があります。
三件目は、夏休みに実施した野外活動で、大きな怪我や事故はありませんでしたが、児童が川遊び中に足を滑らせ岩場に挟まるという事故がありました。結果として大事には至りませんでしたが、救難要請した結果、消防車や救急車、水難事故救助隊が出動され、キャンプ場内は騒然としました。的確な判断がされ、救助を優先していれば、出動要請しなくてもよい状況でした。現場の安全管理の対応が、課題となりました。
四件目は、所在の確認の不徹底です。「お迎え有」の児童を、一人帰りさせてしまった事故が2件と登所児童を学校から自宅へ帰宅させた事故が1件です。3件とも事件事故に繋がらずに済みました。

② 財務状況

平成31年度法人全体の収支状況は、以下の通りです。

〇収益

児童クラブ事業   534,139,246円
保育園事業      27,702,845円
長期休暇対策事業   24,489,008円
教育事業          982,000円
交流事業          382,192円
その他         1,107,284円
合計      588,802,575円

〇費用

人件費(事業)   408,448,688円
その他経費(事業) 136,607,365円
固定資産除却損(事業)   120,392円
人件費(管理)    32,814,212円
その他経費(管理)  18,807,207円
合計      596,797,864円

〇正味財産増減額

△7,995,289円

一般正味財産期首残高53,477,864円から、正味財産増減額が差し引かれれ、45,482,575円が、次年度に繰り越されます。
今年度職員採用費は、約772万円でした。職員採用費用が少額状態になることが望まれす。給料賞与(引当金含む)前年比で、約3,720万円増加しています。人件費(事業)については、児童クラブの職員の過剰配置が解消できれば改善できます。また保育園についても定員増が実現できれば改善されます。
野外活動は、プログラムの採算性も課題であるため、予算の積算の見直しが必要となります。


第2 管理業務の状況

1 役員等

・理事8名、監事2名が任期中です。

2 会議等

(1) 総会

本年度の総会を以下の通り開催しました。

・第15回定期総会

ⅰ開催日 令和元年6月23日(日)
ⅱ場所  NTT東日本茅ヶ崎ビル 教室1
ⅲ議決事項
 第1号議案 平成30年度事業及び活動報告承認に関する件
 第2号議案 平成30年度決算報告承認に関する件
 第3号議案 役員の選任に関する件
 第4号議案 平成31年度経営方針(案)及び運営方針(案)承認に関する件
 第5号議案 平成31年度事業計画(案)承認に関する件
 第6号議案 平成31年度予算(案)承認に関する件

(2) 理事会

本年度理事会を、別表13のとおり開催しました。


第3 事業の状況

1 放課後児童健全育成事業に関する事業

児童クラブ事業

○内容

日時  通年
内容  放課後児童の健全育成
場所  市内19学区
対象者数  19小学校区在籍児童とし、受益対象者延17,527名
支出額  534,159,015円

○事業の成果

保護者が就労等により昼間家庭にいない小学校児童の授業終了後、適切な遊び
及び生活の場を与え、その健全な育成を図ることができました。

職員の研修に関する事業

○内容

日時  通年
内容  関連団体等の研修に参加
場所  関連団体等の施設
対象者数  職員延1,142名
支出額  5,316,939円

○事業の成果

職員を対象に、別表8に示す受講状況のとおり関連団体等が企画した研修への参加や講師を招いて基本的な知識を習得させる等の自主研修を実施しました。また、神奈川県主催の「放課後児童支援員認定資格研修」は、今年度職員18名が受講し資格を取得しました。
自主研修の新企画は、実技「工作教室」14回、講義「脳と心」3回を五感教育研究所にお願いしました。実技研修は、実際に職員がのこぎり・電動ドリル・錐・鉈・ナイフ等普段使わない道具で、真竹・孟宗竹等の竹材、木の枝、木の実等の自然素材を、切ったり、穴をあけたり、炙ったり、タコ糸を巻いたり等、手指を複雑に動かし、「ブンブンこま」「竹返し」「ピーピー笛」「ガリガリ飛行機」等15種の手作り玩具制作の指導を受けました。職員にとっては、今まで触れたことのない素材や工具等を用い子ども達に指導できること、子ども達にとっても手指を複雑に動かし工作物を完成させたことで、達成感や自己肯定感に繋がります。工具や自然素材への興味から、新たな手作り玩具ができれば、子ども達や職員、会にとっても大きな財産になっていくものと考えます。このような技術を職員が身につけることで、新規事業の足掛かりや児童クラブの新たな役割になれば、職員にとっての遣り甲斐にも繋がっていくものと思います。
当会の労働衛生コンサルトの健康管理医に依頼し、3月13日開催予定の「職場の安全衛生」は、クラブの子ども達や職員の安全と健康の確保、快適な職場環境づくりを促進し、怪我や災害を防止することで危険から身を守る行動に繋がっていくことを目的に企画しましたが、新型コロナウィルス感染症の拡大防止の観点から開催を延期しました。

長期休暇対策事業

○内容

日時

 スプリングスクール  平成31年4月1日(月)~4月4日(木)
 サマースクール     令和元年7月22日(月)~8月30日(金)
 ウィンタースクール   令和元年12月25日(水)~1月6日(月)
 スプリングスクール   令和2年3月26日(木)~3月31日(火)

内容  高学年児童の健全育成
場所  東海岸教室:茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル
    茅ヶ崎市東海岸北1-4-62NTT東日本茅ヶ崎ビル
対象者数  茅ヶ崎市内に在住する小学校4年生~6年生
支出額   23,456,695円

○事業の成果

長期休暇対策事業も6年目を迎え、今年度も市内の児童クラブの多くで高学年の待機児童が発生し、今後ますます長期休暇対策事業利用者の増加が見込まれます。利用者が増加する一方で、利用者の低学年化も進み、4年生の割合も増加傾向にあります。サマースクールの東海岸教室については多数のキャンセル待ちが出るほどの申込があったため、来年度に向けて利用条件や優先順位を定める等の対策を検討する必要があります。例年以上に児童に配慮したサポートを心掛けるとともに、児童同士の交流や仲間づくり、安全面の確保等も引き続き課題として向き合っていく必要があります。今後も子どもたち一人一人の居場所作りに力を入れるため、職員の資質向上を目指していきます。

放課後児童の交流事業

○内容

日時  平成31年4月~令和2年3月の土曜日
内容  小学生が継続して参加できる交流会
場所  茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル
    茅ヶ崎市東海岸北1-4-62NTT東日本茅ヶ崎ビル
従事者数  NPO法人かながわ子ども教室及び地域の講師等
対象者数  茅ヶ崎市内に在住する小学生
支出額  382,192円

○事業の成果

学年毎の利用人数、利用回数毎の利用人数とも昨年と同じような傾向がみられます。東海岸南から東海岸北に場所を移転しても、同じような傾向ですから、利用人数の増加を図るには、開催場所を増加させる方法等、集客の仕組みを考える必要性があります。また、例年に引き続き、交流事業の周知のため「一斉メール配信システム」を利用した児童クラブ利用保護者へのお知らせメールやLINEを利用したお知らせの配信も行いました。開催場所の変更や目新しい事業の実施に伴い、新規の参加者が増加傾向にありますが、新たな周知方法を検討し、引き続き事業の周知に努めて参ります。
教室外で実施する事業や児童と保護者が交流することのできる事業の開催を目指し、「茅ヶ崎市男女共同参画推進センターいこりあ」で親子料理教室を計画しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止としました。来年度も引き続き実施の検討をし、今後も地域資源を活用して地域に根差した事業の企画ができるよう進めて参ります。

2 保育園に関する事業

小規模型事業所内保育所「かもめ保育園」の運営

○内容

日時  通年
内容  職員の子ども及び地域の子どもの保育
場所  茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル
対象者数  職員の子ども1名、地域の子ども9名
支出額  32,303,562円

○事業の成果

南地区児童クラブの在籍児童との定期的な交流、「ほっとカフェ」に来る地域の乳幼児とその保護者との交流が定着化しています。また、今年度から始めた「ちびっこクローバー」は、地域の子育て中の親子に来園してもらい、園児と一緒に過ごし、園の様子を知ってもらうもので、地域交流の定着化を進めています。平成30年度から始まった連携園であるピノキオ幼児舎茅ヶ崎保育園との交流は、6月「はまかぜ公園」での集団保育の機会や12月クリスマス会に参加する機会を設け内容の充実化を進めていく必要があります。

3 教育に関する事業

学研教室の運営

○内容

日時  通年
内容  幼児・小学生向けの国語・算数・英語学習の提供
場所  茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル
対象者数  職員及び地域の児童
支出額  1,050,666円

○事業の成果

今年度は夏休みに「夏の特別講座」、「1day工作講座」、「読書感想文書き方講座」、会員向け「夏の特別学習+4回」の4つの講座を開きました。「読書感想文書き方講座」は昨年度に続く講座です。今年度は講座の縮小を考えていましたが、保護者からの要望があり開催しました。4名の受講でしたが、仕上げまで指導したため時間がかかりました。その甲斐あって、受講者の一人は学校で金賞を受賞し、大変喜んでいました。また、冬休みには会員向けの内部充実イベントとして「お楽しみ会」を開きました。

4 コミュニティ保育推進事業

コミュニティ保育「ほっとカフェ」の運営

○内容

日時  平成31年4月~令和2年3月の毎月第3水曜日
内容  地域のコミュニティ保育の推進
場所  茅ヶ崎市東海岸南2-6-14長尾ビル
対象者数  地域の乳幼児
支出額  128,795円

○事業の成果

8月を除き年間20回の開催を企画しました。延べ56組121名の乳幼児が参加し、乳幼児はボランティアの方と職員が保育を行い、その間保護者の方は、コーヒー等を飲みながら談話をしてもらいました。年明け初回は天候不良で参加者無しでした。3月初回は新型コロナウィルス感染症の拡大防止で自粛しましたが、3月2回目は開催準備したものの参加者無しでした。昨年同様の保護者同士の輪が広がったことや、かもめ保育園2歳児との交流も定着しています。