第1 一般概要 事業及び活動報告

1 法人の状況

今年度法人の運営は、職員の理事による運営会議で意思疎通を図りながらスタートしました。運営会議は、毎月初めに職員の理事が参集し、クラブの運営状況や職員の状況を確認しながら、その都度議題を持ち寄り開催しました。また、保護者の理事が参加した理事会は、規則・規定の改定や重要事項の決定に出席していただき7回開催しました。
保護者の理事が経営について参加しなくとも、法人の運営に支障がきたさないことが確認でき「子供を預ける者がその事業を担うという負担」は、ほぼ解消できたと思います。
これまで行われてきた保護者からの理事の選出は、どのような経歴の持ち主か等不明の中で理事に就任してもらい、理事長の職に就くという不特定多数の中から選出された理事に法人の経営を委託するというリスクについても解消されたものと思います。監事についてはこの数年1名でしたが、会計担当の監事の適任者が見つかりお願いできました。

当法人の意思決定機関である社員総会の構成員である会員の増員は、当法人に関係する人や地域に関係する人たちに入会をお願いし、会員組織の充実を図りたいとしていましたが、今年度の会員増員はできませんでした。NPO法人の会員の入会は、入会の申込みがあれば原則拒むことができません。不特定多数の外部の者が、容易に理事に就任でき、会員として入会できるのが現在の当会です。当法人は、設立前後の不特定多数の者が係ることが要因と考えられる数件の不祥事を経験しています。このような経緯から茅ヶ崎市の児童クラブを運営する団体として現状のNPO法人の形態ではあまり相応しくないと考え、この法人を解散し公益社団法人を目指すことを数年前から計画し、今年度『一般社団法人湘南子ども's・子そだてサポート』を設立しました。

有資格者の職員の安定した確保は現在難しく、社会的状況から特に保育士の確保は難しい状況です。育児休暇を取得している2名の職員が27年度から職場へ復帰する意思が確認でき、事業所内保育園設置についても27年度開園を目指し計画を進めることになりました。当法人は女性職員も多く、女性が働きやすい職場にすることは必須だと考えます。
また、この保育園事業を社団法人に担当させようとしましたが、茅ヶ崎市と協議している段階で無理なことが判り、今年度は社団法人を設立するだけとなってしまいました。

Ⅱ事業の状況

1業務の状況

①放課後児童健全育成事業(児童クラブ)

昨年に引き続きブロック施設長及びクラブ施設長の管理職を配置し、児童クラブの管理体制及び職員による自主運営の構築を目指し、組織運営を行ってきました。
ブロック施設長の権限内容を試行錯誤しながらの2年間でしたが、クラブ施設長の権限が強いことが明らかになり、27年度以降はクラブ施設長を廃止し、ブロック施設長の下に副ブロック長の役職を設け、副ブロック長及びクラブの常勤職員の体制で試行していくことを確認しました。

②モデル事業

ⅰ広域児童クラブ

広域児童クラブは、一児童クラブとして常勤職員1名とパート職員で対応しました。

ⅱ長期休暇対策、交流事業

長期休暇対策、交流事業は、児童クラブの職員に掛け持ちで担当させました。
長期休暇対策の開催期間中は、学習サポートをさせるため学生アルバイトを採用し対応しました。この事業の充実には、専任職員の配置が必要と考えます。

2利用児童の状況

①放課後児童健全育成事業(児童クラブ)

平成26年度茅ヶ崎市26児童クラブの定員1,538名に、1,253名の児童が登録されました。各クラブの入所状況は、6児童クラブが定員に達し余裕なし。定員超過は二つの児童クラブで発生し、東海岸児童クラブで6年生1名の超過、茅ヶ崎児童クラブは3年生迄で9名の定員超過の状態。7児童クラブも3~9名余裕の状況で、10名以上の比較的余裕があるのは残り11児童クラブです。低学年で待機している児童は2名で、茅ヶ崎小学校区1年生1名、小和田小学校区1年生1名でした。高学年で待機している児童は8名で、4年生2名、5年生5名、6年生1名でスタートしました。

②モデル事業

長期休暇対策事業及び交流事業は、事務局がある東海岸南2丁目のビルで開催しました。
児童の交通手段が自転車不可にしていますが、自転車を交通手段とする希望も多く自転車での参加が可能であれば利用児童数は増加するものと考えます。

ⅰ広域児童クラブ

広域児童クラブは定員50名で、4年生以上の高学年が対象でした。
茅ヶ崎小学校の児童クラブは1年生から3年生で77名の申し込みがあり、2月の申し込み段階では3年生以上が広域児童クラブを利用させる計画で進めて来ました。3年生の保護者への説明が遅くなったこと等で保護者が納得せず、茅ヶ崎児童クラブは定員超過状態でスタートさせ、広域児童クラブは、1年生及び2年生各1名、4年生11名、5年生3名の16人の登録でスタートしました。広域児童クラブの東海岸小学校区の利用はありませんでした。
低学年の児童がいることや近隣に広場等がなく高学年向けの保育メニューの検討や遊具図書等の備品を備えることはできませんでした。

ⅱ長期休暇対策事業

今年度が初年度の『長期休暇対策』事業は、サマースクールの44名の登録でスタートしました。夏休み期間中の宿題サポートをはじめ、科学教室や遠足、キャンプなど夏休みならではの内容を計画し、参加児童や保護者の方に好評でした。
サマースクールが好評であったため、ウィンタースクール・スプリングスクールと銘打って冬休み、春休みにも開催しました。ウィンタースクールでは餅つき大会、書道の先生による書初め等、スプリングスクールでは里山公園探検等についても好評で、今後開催場所の確保次第で、この事業の定着が可能だと考えます。

ⅲ放課後児童の交流事業

交流事業は、科学教室はNPO法人『かながわ子ども教室』に担当していただき、クラフト教室は児童クラブの職員が掛け持ちで担当し開催しました。今年度は、サマースクールの利用児童の参加も多く、毎回土曜日の開催でも定着して参加してくれる児童が多く、この事業も開催場所や魅力が多ければ定着が可能だと考えます。

3職員の状況

常勤職員は、指導員37名(うち新規採用4名)、事務局職員6名でスタートしています。
今年度は、年度途中1名採用でき、退職者は6名発生しています。今年度は産休1名、育児休暇1名の休職者を含んでいます。

4運営の状況

平成26年度の運営状況を報告する財務諸表は、公益社団法人への移行に支障なく移行できるように公益法人の会計基準を基に作成するように変更しました。表示の仕方や処理方法が昨年と若干異なっています。

平成26年度の予算額と決算額を比較した収支状況は、経理区分間繰入出金や引当金繰入出金などを除く実額で比較すると実際の事業活動収入は予算額372,911,200円で、決算額371,364,703円です。収入額は、1,546,497円減ですが、ほぼ予算通りの収入額です。
事業費及び管理費の支出合計額は、収入と同様の処理をすると実際の経費予算額385,574,423円で決算額360,659,483円は予算額よりも24,914,940円減の支出でした。

当期の決算における収支の状況は、実際の収入総額は、371,364,703円で、経費総額は決算額360,659,483円でした。今年度の収支差額の実際額は10,705,220円になり、財政上当期も健全な運営ができたものと思います。

引当金等の原資になる金額は、今年度発生した収支差額と前年度までに引当てパート職員の有給休暇取得分の給与や賞与等の実際に取り崩され支払いされた金額15,229,365円があり合計25,934,585円なります。

給与及び給与等引当金と修繕引当金の合計額は24,283,000円になります。内訳は、夏季賞与の今年度計算期間分6,433,000円、給与引当金は、産休・育休復帰職員がスムーズに復帰できるためや事業の継続が困難になった時等に備えるために今年度は15,000,000円積立ました。修繕引当金は、借上げ児童クラブの閉鎖撤退時に、敷金・保証金を超える修繕費等が発生した場合に備えて引当てています。今年度は2,850,000円積立ました。

引当金の原資になる金額と実際に引当てた差額1,651,585円は当期一般正味財産増減額になり一般正味財産期首残高29,700,634円と合計され翌期に繰越されます。

コンプライアンス規程、情報システムセキュリティ管理運用規定の整備については、今年度も引き続き継続案件としました。

第2管理業務の状況

1役員等

(1)第10回定期総会(平成26年6月22日開催)において本日付で理事2名再任、監事1名が就任した。

2会議

(1)総会

本年度の総会を、以下のとおり開催した。

①第10回定期総会

ⅰ開 催 日平成26年6月22日(日)
ⅱ場所ちがさき学童保育の会事務局3階ホール
ⅲ議決事項
第一号議案2013年度事業報告承認に関する件
第二号議案2013年度収支決算報告承認に関する件
第三号議案役員の選任に関する件
第四号議案2014度経営方針及びクラブ運営方針承認に関する件
第五号議案2014年度事業計画承認に関する件
第六号議案2014年度収支予算承認に関する件
(2)理事会
本年度の理事会を、別表7のとおり開催した。

3事務局

①平成27年3月31日現在における事務局については、職員6名、パート職員9名で構成し、経理業務・登記業務・申請業務等の管理業務及び職員の労務事務、各児童クラブ等の管理・支援業務を行った。

第3事業の状況

1放課後児童健全育成事業に関する事業

①放課後健全育成事業

○内容
日時通年
内容児童の健全育成
場所市内19小学校区
従事者数職員(常勤43名、パート102名)
対 象 者19小学校区在籍児とし、受益対象者延13,954名
支 出 額362,989,284円
○事業の成果
保護者が就労等により昼間家庭にいない小学校児童の授業終了後、適切な遊び及び生活の場を与え、その健全な育成を図ることができた。

②放課後児童の交流親睦に関する事業

○内容
日時平成26年10月14日、15日、12月26日
内容市内を5ブロックに分けた児童クラブの交流
場所緑が浜小学校他
従事者数職員(常勤30名、パート57名)
参加者数児童514名
支 出 額182,739円
○事業の成果
市内を5ブロックに分けた児童クラブの交流会を別表5のとおり開催でき、児童クラブ間の交流ができた。今年度も秋休み期間中の開催は、天候不良のため開催できないブロックがあった。

③職員の研修に関する事業

○内容
日時通年
内容関連団体等の研修に参加
場所関連団体の施設
参加者数職員延469名、パート職員延443名
支 出 額1,781,256円
○事業の成果
職員を対象に、別4表に示す受講状況のとおり例年開催される(財)児童健全育成推進財団の研修他に参加しました。今年度は、児童クラブの常勤職員全員を対象に基本的な知識を習得させる自主研修を企画しました。児童クラブの魅力は、常勤職員の資質と専門的な知識や技術に大きく左右されます。市内の児童クラブ常勤職員一律に知識と技術を身に着けさせ、児童クラブの均質化のために実施しました。

2放課後児童健全育成事業モデル事業

①南地区児童クラブの管理運営

○内容
日時通年
内容高学年児童の健全育成
場所南地区児童クラブ
従事者数職員(常勤1名、パート2名)
対 象 者茅ヶ崎小学校区在籍児とし、受益対象者延206名
支 出 額12,988,717円
○事業の成果
児童クラブとしての目的は達成した。低学年の児童がいることや近隣に広場等の遊び場がなく、高学年向けの保育メニューの検討や遊具図書等の備品を備える高学年向けの健全育成の点では達成できなかった。

②長期休暇対策事業

○内容
日時サマースクール平成26年7月22日(火)~8月30日(土)
ウィンタースクール平成26年12月25日(木)~1月6日(火)
スプリングスクール平成27年3月26日(木)~3月31日(火)
内容高学年児童の健全育成
場所茅ヶ崎市東海岸南二丁目6-14長尾ビル
従事者数職員(常勤1名、パート25名)
対 象 者茅ヶ崎市内に在住する小学校4年生~6年生
支 出 額6,334,472円
○事業の成果
当初計画した宿題のサポート、季節に合った行事や体験を組み合わせたメニューによって参加児童及び保護者からも好評だったので初年度の目的は達成できた。

③放課後児童交流事業

○内容
日時平成26年10月18日~平成27年3月21日の土曜日
内容小学生が継続して参加できる交流会
場所茅ヶ崎市東海岸南二丁目6-14長尾ビル
従事者数職員(常勤8名、パート2名)
対 象 者茅ヶ崎市内に在住する小学生
支 出 額699,955円
○事業の成果
クラフト教室は児童クラブの職員が担当し、科学教室はNPO法人かながわこども教室が担当し12回開催した。科学教室は参加者が少人数に適し、クラフト教室は30人規模が適していることが分った。今年度は、室内での交流会だったが屋外での交流会についても検討が必要である。

3放課後児童の体験に関する事業

①公益社団法人茅ヶ崎青年会議所主催の事業への協力
○内容
日時平成26年8月23日(土)から平成26年8月24日(日)
内容『サマーキャンプ2014』に協力した
場所茅ヶ崎市柳島キャンプ場
支 出 額なし
○事業の成果
茅ヶ崎青年会議所から依頼された開催のチラシを児童クラブの児童に配布した。