2019chigasaki_interview_03_01.jpg

2019chigasaki_03_02.jpg

法人内の保育園を利用して

2017年12月に第一子となる男の子を出産した加藤さん。ちがさき学童保育の会が運営する「かもめ保育園」に子どもを預け、2018年12月に復職しました。迷わず職場復帰を決めた理由は、働いている自分が好きだから。そんな彼女でも、今は育児と仕事の両立に、もどかしさを感じているそうです。育休明けの今だから感じる素直な思いを話していただきました。

2019chigasaki_03_03.jpg

スーパーで働いていた私が、ポッと学童の先生に

早いもので、気づけば入職して10年が経ちます。あれよあれよという感じ。あっという間です。ちがさき学童保育の会を知ったのは、前職で一緒に働いていた方からの紹介。ここに入職する前は、スーパーで働いていました。学生の時からレジ打ちのアルバイトをしていて、そのまま就職。商品の発注や接客など、仕事はとてもおもしろかったのですが、働き始めて5年が経つ頃に転職を決意しました。もともと人が好きなので、もっと人と接する仕事に就きたいと思ったことがきっかけです。

転職先として最初に考えたのは、介護の仕事です。いずれ両親を介護するだろうから、介護の知識は将来役立つだろうと思いました。それで、ヘルパー3級の資格をとって、実際に介護施設へ実習にも行ったんです。でも、現場を見て、自分には合わないなと思いました。学童の求人を紹介してもらったのは、ちょうどその頃。子どもと関わる仕事にも興味があってベビーシッターの資格を取得していたので、チャレンジしてみようと。こうして私は、スーパーの店員からポッと学童の先生になったんです。

2019chigasaki_interview_03_04.jpg

小学1年生は、立派な大人!?

「子どもが好き」、「子どもと関わる仕事に就きたい」という方は多いと思いますが、「学童の先生になりたい」という方は少ないのでは? 実は私、入職するまで「学童の先生」という職業があることすら知らなかったんです。とりあえずやってみようということで、100人規模の香川児童クラブへ配属され、先生の一歩を踏み出しました。

私の子どもに対する知識のベースは、ベビーシッター。メインとなる対象は赤ちゃんです。そのため、最初に学童で子どもたちと接したときは衝撃を受けました。子どもといっても自分の意思をもっているし、コミュニケーションもしっかりとれる。ほとんど大人と変わらないなと思いました。

最初に配属された香川児童クラブで5年、柳島児童クラブで2年、浜須賀児童クラブ(通称:おおなみクラブ)で1年を過ごし、今はここ浜須賀第二児童クラブ(通称:こなみクラブ)で働いています。保護者の方も含めると、この10年間で何百人という方と出会いました。まさに、私が求めていた「人と関わる仕事」ができていると感じています。学童には4月になると新入生がやってくるので、毎年新たな気持ちでスタートできるのが良いところ。常にフレッシュな気持ちで働いています。

2019chigasaki_interview_03_katsudo2.jpg

子どもには「すごいんだぞ」と思える自分を見つけてほしい

学童って、みんながみんな好きで来ているわけではないと思うんです。きっと、本当は家で過ごしたいのに仕方なく来ている子もいるはず。私は、そういう子たちが楽しいと思える学童でありたいと思っています。家に帰ったときに「今日のクラブは楽しかったな」「明日もまた行っても良いかな」と思ってもらえる、そんな場所が理想です。

子どもたちを見ていると、アピールの仕方が苦手な子が増えたような気がします。「けん玉ができるようになったから見て!」、「新しいトランプのゲームを覚えたらから見て!」というのではなく、いたずらや悪さで気をひこうとする子が少なくありません。だからこそ、「すごいんだぞ!」という自分をアピールできる場をつくってあげたいんです。そのためには、1人ひとりをしっかり見て、よく知ることが大切です。話を聞くことも大事。「ここには話を聞いてくれる人がいるな」って、そう感じてもらいたいな。

2019chigasaki_interview_03_06.jpg

2019chigasaki_interview_03_katsudo1.jpg

「かもめ保育園」は、ありがたい!!

「おおなみクラブ」で働いているときに、長男を授かりました。まさか自分が子どもを産むなんて思っていなかったので、本当に何が起こるか分からないものです。早速、産休・育休中の欠員(私のことです)を埋めるため、新しいスタッフを採用。それが、前回インタビューにも登場した秦くんです。おおなみクラブは秦くんにバトンタッチし、その年の12月に出産。それから1年間の育休を経て、翌年12月に復職しました。

息子は、ちがさき学童保育の会が運営する「かもめ保育園」に通っています。私が今働いている「こなみクラブ」から、一本道をまっすぐ行けば着くという近さです。当初は他の保育園への入園も検討しましたが、12月から預けるのは時期的にも難しいと言われ断念しました。「かもめ保育園」には、0歳児、1歳児、2歳児にそれぞれ2名ずつの従業員枠があります。私がスムーズに復職できたのは、かもめ保育園があったから。待機児童が多いなか、従業員枠がある保育園が法人内にあるのはとてもありがたいです!

2019chigasaki_interview_03_05.jpg

目指せ!肝っ玉母ちゃん

復職して半年が過ぎました。子どもを出産したことで、考えが変わったことがたくさんあります。まず、子どもに対してより真剣に向き合うようになりました。子どもたちが大事だからこそ、将来のことを考えると口うるさくなってしまいます。自分の子どもに置き換えて考えてしまうことも。親目線が加わったんだと思います。

それから、働く親の気持ちがわかるようになりました。きっと、もどかしさを感じている方も多いはず。私も、仕事と育児の両立に悶々としている状態、というのが今の本音です。現在は10:00〜17:00の時短勤務なのですが、17:00からがもっとも忙しい時間。この時間は保護者の方とお話しできる大事な時間でもあるので、17:00で帰ることに申し訳なさやもどかしさを感じます。

一緒に働いているスタッフの負担は大きくないかな? 子どもが熱を出したから帰らないと。2〜3日は仕事を休まないといけないかもしれない。またスタッフに迷惑をかけてしまう......と、ネガティブ思考に陥ることもしばしば。それでも、こうして自分らしく働けているのは、間違いなく私のことを支えてくれる心強い仲間がいるからです。この悶々とした状況を乗り越えたら、きっと私はステップアップできるはず。その時は、子育てと仕事の両立で悩む人たちに「なんとかなるから大丈夫よ」って笑って言えるようになりたいですね。今度は私が支える番。 肝っ玉母ちゃんみたいな存在になりたいと思っています。

育休を終えて迷わず復職したのは、働いている自分が好きだから。大好きな子どもたちに囲まれて楽しく働くお母さんを、いつかきっと息子は誇りに思ってくれるでしょう。そう信じて、今日も楽しく働きます!

2019chigasaki_interview_03_07.jpg